タイトリスト「TSR3 ドライバー」の評価は！？

タイトリスト TSR3 ドライバーをご意見番クラブフィッターが試打したら…【筒康博】

米ツアードライバー使用率No.1を誇るタイトリストの新作「TSR」シリーズ。中上級者から圧倒的な支持を得る「TSi3 ドライバー」の後継として登場した「TSR3 ドライバー」は、すでに口コミの評判では、スコアに直結する飛びと操作性がさらに備わっているという声が並ぶ。玄人も納得の高性能モデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ご意見番クラブフィッター・筒康博の評価は！？

• 1WのHS30m/s台・西川みさとの場合
• 1WのHS50m/s台・万振りマンの場合

「やさしすぎず難しすぎない 前作から継続の“美人顔”」

全体的には左に集中していたものの「TSR2」より大きなミスは出ていなかった

―率直な印象は？
「前作も同じ感想だったと思うのですが、とにかくこの“美人顔”が大好きです。適度な厚みと構えたときの投影面積が、理想形とも呼べるシルエットを生んでいます」

センター(TSR転写マーク)よりややトウ側の厚みに着目

―“美人顔”と呼べる要素は？
「ヘッド後方のボリュームが、真ん中よりややトウ側に位置していて、つかまりの良さを連想させてくれます。ドローバイアスがかかっているわけではないのに、ボールをしっかりつかまえていける印象。全体的に小ぶりではありますが、小さすぎず大きすぎない、適度な投影面積も演出してくれています。また、アドレス時に上から見ると、フックフェースではなくストレートではあるのに、適度にフェース面を視認でき、安心して構えられるところが、好感が持てる“美人顔”と呼べる要素です」

ソールデザインや後方の弾道調整機能もほぼ同じの「TSR3」と「TSi3」

―米ツアーでも好まれる顔？
「そうですね。『TSi』から『TSR』にすんなりスイッチした選手が多いところを見ると、プロに好かれる普遍的な顔なのかなと思います。また、そのような選手が結果を出していることで、つい好意的に見えてしまう。私もすでに新モデルを注文しましたが、『TSi3』から継続して、好きな要素が詰まったヘッドといえます」

TSR3の純正シャフト「TSP310 60」とTSi3の「TSP322 55」

―性能面で「TSi3」と比べると？
「前々作『TS』シリーズから、前作『TSi』に変わったときに、かなりビッグチェンジだったと認識しているのですが、今回の『TSi』→『TSR』では、その変化は微小です。すでに『TSi』を使っているゴルファーからすると、2年前のモデルをわざわざ買い替える必要がある？ と思う人も多いかもしれません。ただ、そもそもこれは当たり前の話で、これだけ多くのプロが『TSi3』を使っていて、『TSR3』に替えた途端にガラッと変わってしまっては、困る選手が続出してしまいます。そのことを同社は、初めから認識して作り始めたように感じます」

4段階のセッティングを持つスリーブ「SureFit調整機能」は健在

―初めから認識して作り始めた…？
「はい。ツアー使用率ナンバーワンということは、それだけ確固たる形が支持されている証拠です。裏返せば、見た目も性能も急激に変えることはできません。すでに前作『TSi3』で最大級の評価を得ているわけですから、『TSR3』はその声を受けたマイナーチェンジモデル。あくまでも、人気シリーズのブラッシュアップという位置づけで開発に臨んだのではないかと推測します」

「個人的な好みが非常に入った評価となってしまいました…」と筒

―どのような人向き？
「構えやすさやフィーリングにこだわりを持つ、同ブランドのファン向き。ドライバーだけでなくアイアンも含め、形状の好みが明確なゴルファーほど、試してもらいたいモデルです。マークダウン(値引き)した前作『TSi3』にしようか迷っている人は、まず一度打ち比べてみて、微小なフィーリングの違いを味わっていただきたいです」

3項目5点満点のハイスコア【総合評価4.7点】

【飛距離】5.0
【打 感】5.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】5.0

・ロフト角：10度
・使用シャフト：TSP310 60(硬さS)
・使用ボール：川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力／トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

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