最注目シリーズの2代目 HS50m/s台のYouTuber評価は！？

ステルス2 ドライバーをフルスイング系YouTuberが試打したら…【万振りマン】

カーボンウッドの新時代を打ち立てたテーラーメイド「ステルス」シリーズから一年。2023年モデルとして新登場した「ステルス2」は、ヘッド後方に「特殊強化カーボンコンポジットリング」と呼ばれる新パーツを搭載し、高慣性モーメントを飛躍的に向上させた。そんな安定感をプラスした注目シリーズのスタンダードモデル「ステルス2 ドライバー」を、ヘッドスピード（以下HS）の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は！？

• 1WのHS30m/s台・西川みさとの場合
• 1WのHS40m/s台・筒康博の場合

「数値以上にスピン過多 吹け上がり気味に困惑」

ボールは高く上がり右に流れる弾道が多かった

―率直な印象は？
「初速は悪くないのに(平均73.9m/s)、あれだけ高さが出てしまうと、前作『ステルス』と比べて、やや厳しい評価となってしまいます。重量バランスがやや後方に変化し、ヘッド全体が重く感じる分、振り心地も少し鈍くなった気がします。実際のスピン量の数値はそれほど多くはないですが(平均2736rpm)、球筋を追って見た雰囲気では3000rpm以上は余裕で出ている印象。私のHSではスピン過多となり、吹け上がりやすいといえます」

後方に25gタングステンウエートと前方ヒール寄りに固定式ウエート(変更可能)を搭載

―スピン過多…？
「はい。周囲のゴルファーの反応を聞くと、前作はスピン量が少な過ぎてドロップ気味だったと聞くので、その改善を図り、スピンが入るような重心バランスに変えたと予測します。私の場合は、前作での低スピン性能にマッチしていたため、今作の変化に対応できず、スピン量が増えてしまった…。スピンが増えてしまうと、当然飛距離も落ちますから、その分で全体の評価も悪くなってしまったという流れ(結果)です」

左が「ステルス」右が「ステルス2」のフェース面。黒が減り赤が増えてより鮮やかに

―前作と比べて打感も変化した？
「カーボンフェースがやわらか過ぎるとか、硬過ぎるということではなく、ヘッド全体の撓(たわ)みの量が、今作は相当アップしたように感じます。打感自体は前作の方が弾き感があり、初速が出ている印象を持てたので、個人的には好みのフィーリングでした。打感の評価とはまた違うかも知れませんが、今作はスピンが多く上に上がってしまうため、力がボールに伝わり切らず、打感を十分感じる余裕がなかったというのが、正直な感想です」

カーボン容量をアップさせて生まれた余剰重量の重量配分を最適化

―重心位置が後ろ過ぎる？
「そうですね、後ろ過ぎる気がします。25gのバックウエートを取り外せるのであれば、10g台のものに替え、重心をやや浅くすることで、スピン量を抑えたい。15～16gのウエートで調整できれば、弾道も球質も変わってくると思うのですが…」

重さ57g、クラブ重さ:約302g、トルク:4.3、バランス:D3.5、中調子 ※全て硬さSの場合

―純正シャフト「TENSEI RED TM50」との相性は？
「この結果を見ると、シャフトはもう少し硬めのものを選ぶべきかなと思います。ピンの標準シャフト『TOUR 2.0 CHROME』『TOUR 2.0 BLACK』(純正シャフトの中でも上級者向けモデル)のように、しっかりコシのある特性で、叩きにいけるシャフトを付けた方が、組み合わせ的に合うと思います。スペックも50gの硬さSで合わない人は、50X、60Sといった選択を検討するべきでしょう」

「ヘッド挙動を抑えるシャフトと合わせれば 化ける可能性も大」と万振りマン

―どのような人向き？
「前作でスピンが少なく、ボールが上がらず手ごわく感じていた人向き。HSが速い人やパワーに自信のある方は、このままの設定では、スピン量が多くなる傾向が強いため、ウエート調整でヘッド後方の重量を減らして前方を増やし、重心バランスを整えながらカスタマイズすることをおすすめします」

寛容性3.5点△を含むやや辛口評【総合評価3.9点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】3.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角：10.5度
・使用シャフト：TENSEI RED TM50(硬さS)
・使用ボール：リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力／トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋

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