ミタナラバコウタロウまるで侍の刀? ミズノ「ST」シリーズを辛口解説 ~ミタナラバコウタロウ~
ゴルフレッスンスクール「ゴルフテック(GOLFTEC)」の三田貴史コーチ(ミタ)と吉田幸太郎コーチ(コウタロウ)が、話題の最新クラブを“忖度なし”で解説する動画コンテンツ『ミタナラバコウタロウ』。今回は、ミズノの最新作「ST-X ドライバー」と「ST-Z ドライバー」を中心に、4モデルがそろった「ST」シリーズを紹介する。「ミズノさん、大好きですよ」と告白(?)する三田コーチだが、やはり独自視点の辛口コメントも飛び出して…。
新作は後継ではなく“兄弟モデル”
まず三田コーチは、2020年に発売された前作「ST200 ドライバー」と「ST200X ドライバー」について言及。「ST200はフェースが右を向き、ライ角がフラットで左に行きにくい。逆にST200Xはすごいフックフェース。ライ角もアップライトで右に行きにくい」と、かなり両極端に振り切れているという。そこで登場した「ST-X」と「ST-Z」は、三田コーチにとって「間(あいだ)を出しなさいよ~と思っていたら、やっと2つの子どもが生まれました」という位置づけだ。
では、新作にはどのような性能が加えられたのか。三田コーチによれば、性能を重心位置の操作で分けず、「フェースの向きによってターゲット層を絞る」という造りはシリーズ共通。「『ST-Z』は『ST200』よりもオープンフェースにしていないモデルで、『ST-X』は『ST200X』の超フックフェースを和らげたモデル」と、いつになくアッサリした解説にとどまった。
「もっとあるでしょ。なんですかそれは!?」と吉田コーチが一喝すると、「だって、それだけなんだもん…」と口ごもる三田コーチ。新作が後継モデルではなく「4兄弟だね」と表現する理由もそこにあるようだが、「いきましょうか、じゃあ。いつものごとくね」と本腰を入れ、いよいよ“ミタ視点”での説明へと移った。
三田コーチによれば、同シリーズはもともと海外で展開されていた「超ド低スピン設計」。その度合いを抑えて、慣性モーメント(MOI)を高めたのが、日本人向けモデルとして開発された今回の“4兄弟”とのことだ。とは言っても、「他社モデルと比べたらMOIは少ない」というのが実測した三田コーチの印象。さらに低スピンの名残も強く残しており、「MOIは4500 g・cm2あれば十分で、低スピンで強い球を出したほうがいいんじゃないの? という判断だと思う」と推測した。
シビアな性能に感じる「ミズノの愛」
そんな“尖った”モデルに仕上がった「ST-X」と「ST-Z」に、三田コーチは特別な思いを寄せているようだ。「センターヒットした際の初速と、低スピン度合いがすごい。さらに、前作よりもMOIがわずかながら下がっている。これ、最近のムーブ(トレンド)では考えられない。僕はね、そこにミズノさんの愛を感じる」。
吉田コーチがきょとんとした表情で「ミズノさんの愛?」と聞き返すと、三田コーチは約2分30秒に渡ってその意図を熱弁した。展開を終えてなおプロや上級者にファンが多い「MP」シリーズのアイアンを引き合いに出しながら、「ミズノさんは(フェースに)当たるところが(ボール)一個分あればいいんです。そのかわり、(当たれば)最大の恩恵を渡しますよ、というスタンス。ミスをしたら“私が悪いんです”という戒めのクラブだから、ミズノさんのクラブってゴルファーを育てるんです」とキメ顔で締めくくる。三田コーチ渾身の名言に、吉田コーチも「なるほど、いいことを言いましたね~」と感心しきりだった。
タイプによっては「触らないほうがいい」
「侍の刀みたいな」と吉田コーチが例えると、「ミズノさんの製品をキャディバッグに入れるのは刀だよ、すべて」と乗ってきた三田コーチ。さらに両コーチは、年代によって理解が分かれそうな漫画の人気キャラクターに例えて盛り上がる展開に。それでも行きつくところは、やはり「超攻撃型。(左右の)打ち出しはとりやすいけれど、(4モデル)どれもすごい低スピン」というシビアな性能であることだ。「球が上がりにくい人やバックスピンが少ない人は、触らないほうがいい」と改めてクギを刺した。
エンディングを前にクラウンを眺めながら、「これね、言っちゃおうかな」と逡巡する三田コーチと、「危ないですね。大丈夫ですか?」と心配する吉田コーチ。続きは動画でどうぞ…。
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