シャフトとヘッドの相性を調査せよ!
【バランス重視】ヘッドの特性とプレースタイルによって選ぶシャフトが変わる
バランス 第1位 三菱レイヨン フブキKシリーズ
上級者が好む手元調子のシャフトでありながら、ある程度のつかまりを持たせたのがフブキKシリーズ。いわゆる“つかまり過ぎない”シャフトだ。ダウンスイングでタメが作りやすく、それでいてボールを逃がさない設計になっている。
組み合わせられるヘッドは、ミズノのMPクラフト513やビッグバーサアルファと操作性の良いモデルが多い。左に行くリスクをシャフトで軽減しながら、ヘッドのターンがしやすい操作性の良いヘッドでバランスを取っているのだろう。
使用者は、下村真由美プロ、大江香織プロ、飯島茜プロ。3名ともジワジワと順位を上げていくタイプで、常に安定したスコアで上位に食い込んでくる。安定性を好むプレースタイルが、クラブの組み合わせにも表れているのが面白い。
【飯島茜のスペックデータ】
ドライバー:ミズノ MPクラフト 513(10.5度)
シャフト:三菱レイヨン フブキK
バランス 第2位 本間ゴルフ ヴィザード TCシリーズ
本間ゴルフが自社ヘッド向けに開発しているカスタムシャフト「ヴィザード」。同社契約プロが使い数多くの勝利を挙げている。今回調査した女子の開幕戦ではTA、TC、AZと3種類あるモデルの中でTCの使用者が多かった。このシャフトは、先端の程よい走りと、手元側の適度なしなりで、振りやすくクセが少ないのが特徴だ。
装着ヘッドは、本間ゴルフのツアーワールドTW717 430と同じくTW717の455プロトタイプ。どちらもアスリートブランドらしく操作感を重視したモデル。
使用者はイ・ボミプロと笠りつ子プロ。二人ともツアーでは平均的な飛距離だが、複数勝利を挙げており、プレーは勢いがつくと、どんどん攻めていくスタイル。攻撃的なプレーを支えるのが、振りやすいシャフトと操作性の高いヘッドの組み合わせだ。
【イ・ボミのスペックデータ】
ドライバー:本間ゴルフ ツアーワールド TW717 430 プロトタイプ
シャフト:本間ゴルフ ヴィザード TC(55 R)
バランス 第3位 グラファイトデザイン ツアーAD DJシリーズ
メーカーの表記が中調子ながら、先端寄りの動きが特徴的なDJシリーズ。とはいえ強い動きではなく、滑らかにしなり適度につかまるシャフトだ。
組み合わせられるヘッドは、ツアーステージのX-ドライブ P13-12というモデルと、ピンのi20。どちらもアスリートモデルだが、重心位置はやや深めで、ロースピンの強い球は打ちやすいが、急な動きがしづらい設計になっている。
使用者は、一之瀬優希プロと渡邉彩香プロ。一之瀬プロは、ショットメーカーで渡辺プロは大きな飛距離を武器にツアーを戦っている。プレースタイルの異なる二人が、安定感の高いヘッドにつかまるシャフトの同じ組み合わせは、クラブに対する考え方が近いからだろう。
【一之瀬優希のスペックデータ】
ドライバー:ピン i20(9.5度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD DJ(5 R1)