外ブラに比べその割安感たるや スリクソン「ZX」シリーズ“中古市場最強説”をギアマニアが検証
9月12日に住友ゴム工業(ダンロップ)から待望のニューモデル「スリクソン ZXi RKT(ロケット)」シリーズが発売された。松山英樹やシェーン・ローリー(アイルランド)らトップランカーが実戦投入し、前評判が非常に高い。中古ショップに並ぶ歴代のZXの魅力を紹介する。
世界の松山英樹と米国男女ツアーでの実績
国内メーカーのドライバーが海外での売り上げに苦戦する中、ZXシリーズは世界のトップツアーでも使用されている。松山英樹がダンロップ契約選手としてPGAツアーで戦い続けていることは周知の事実で、これまでローリーやブルックス・ケプカらメジャー王者もスリクソンのクラブでビッグトーナメントを戦ってきた。
国内女子ツアーに目を向けても、スリクソンのドライバーは使用率で常にトップクラスのシェアを争う。かつて「スリクソンはハードヒッターの男子プロ用」というイメージがあったが、初代ZXシリーズ以降、女子プロが求める「高初速・適度なつかまり・球の上がりやすさ」を実現したことで愛用者が増えた。米女子ツアーへ羽ばたいた山下美夢有や竹田麗央ら女子プロの活躍を支えているのも、注目度の高まりに拍車をかけている。
中古市場では圧倒的にお買い得!歴代ZXを狙う理由
高いテクノロジーとツアーでの実績を誇るスリクソンを中古市場で推す理由は、割安感に尽きる。テーラーメイドの「Qi」や「ステルス」シリーズ、ピンの「G430」シリーズ等が、高いネームバリューにより中古相場で割高感がある一方で、国産メーカー、中でもZXシリーズは価格が落ちるタイミングが早い。
歴代のZXを中古で選ぶ際、ゴルファーの頭を悩ませるのが、モデル名の“枝分かれ”の問題である。初代「ZX」(2020年)から2代目「ZX Mk II」(2022年)、そして「ZXi」シリーズへと続く系譜をおさらいしよう。
「リバウンドフレーム」を初搭載した初代。ZX5は松山英樹が「マスターズ」を制覇した際に使用した歴史的名器である。ウエートが1つ(後方)で球のつかまりが良く、直進性に優れた安心感のある460ccモデルだ。ZX7はウエートが2つ(トウ・ヒール)で、操作性と強弾道重視の460ccタイプでアスリート向けと言えた(限定で「ZX7 440」と言うモデルも存在)。いずれも現在の中古市場では1万円前後から状態の良いヘッドが拾える。予算が限られているゴルファーに特にオススメできる。
フルチタンシームレス構造で打感が劇的に向上した2代目。完成度が非常に高く、中古価格も2万円を切る。筆者的には現時点でコスパ最強と言ってもいい。ヘッド後方にウエートがあるスタンダードモデルZX5 Mk IIに加え、前方に搭載した「ZX5 Mk II LS」(ロースピン)もある。
「ZXiシリーズ(MAX/スタンダード/LS/TR)」(2024年)
この3代目「ZXi」、最新の「ZXi RKT」ではテーラーメイドやキャロウェイと同様に、明確な役割分担を持たせた4モデル構成へとシフトした。
シリーズ最大の慣性モーメントを誇る「ZXi MAX」はミスへの寛容性と直進性を極限まで高めたモデルで、アベレージ層から使いこなせる。「ZXi」のスタンダードモデルはかつての「5」の系譜。飛距離・操作性・やさしさをバランス良く備えた本命だ。畑岡奈紗、山下美夢有らが愛用する。バランスがよく、国内女子ツアーでも人気があるこちらを筆者は推したい。迷ったらこのモデルかも。
「LS」(低スピン)は前方重心設計で、ヘッドスピードが速く、吹け上がりを嫌うハードヒッター向け。松山やローリーが使用していた。「TR」はヘッド体積450ccの小ぶりヘッドで重心距離が短い操作性特化型だ。尖ったモデルを求めるゴルファーはこの2つで悩むところだが、構えた印象を信じて良いだろう。どのモデルも2万円台前半から見つかり、カスタムシャフト装着率も高い。
最新作「ZXi RKT」シリーズが出たことで、今後“3代目”のマークダウンと中古市場への流入が進む。状態の良い高年式モデルを安く手に入れたいゴルファーには絶好のタイミングだ。「外ブラの派手なプロモーションに流されず、ツアーで良い結果を出しているクラブを賢く手に入れたい」と考えるなら、ZXはまさに中古市場における掘り出し物と言える。ZXi RKTに注目が集まる今だからこそ目を向けてみてほしい。(文・田島基晴)
■ 田島基晴 プロフィール
1963年生まれ。ゴルフギア好きが高じて、地元広島に中古ショップ「レプトン」のゴルフ部門を設立。現在は店舗で得たギア知識を活かし、ゴルフライターとして活躍。YouTube動画の企画編集やブログ執筆など活動は多岐にわたる。