「“日焼けダメージ”を回復させる食べ物って?」 食事編vol.6
その日のダメージはその日のうちに!
日焼け後に食事をするタイミングですが、できればその日の夜には十分に前頁で紹介した栄養素を摂りましょう。ただし肌はターンオーバーといって日々新陳代謝を繰り返しているので、万が一摂れない栄養素があったとしても大丈夫。翌日、翌々日で組み合わせを考え補っていきましょう。
そして、体は睡眠中にメンテナンスされます。成長ホルモンの分泌される時間帯である夜10時~深夜2時の間にぐっすり眠ることで、栄養素もスムーズに必要な細胞へ運ばれ、肌修復の効率はよくなりますよ。
「トランス脂肪酸」は控えめに!
ファーストフードや、インスタントラーメン、食用油脂のショートニングが含まれる菓子パンやクッキー、マドレーヌなどの焼き菓子全般に、体の炎症を引き起こす「トランス脂肪酸」が含まれています。「トランス脂肪酸」は過剰になりますと心筋梗塞や動脈硬化を引き起こす原因となりますので、注意が必要です。
おつまみにも注意…!?
アルコールは血管を広げ、血流をよくする作用もあることから、炎症反応の速度を早めてしまうことがあります。また、体内でアルコールを分解するために亜鉛とビタミンB群が使われてしまうので、せっかくそれらの栄養素を摂取しても皮膚の修復には使われません。お酒を飲む方は、亜鉛の貴重な供給源である魚介類やビタミンB1を含む枝豆などを特に意識しておつまみにされることをおすすめします。
女性が口にする“コラーゲン”って…?
最後に、女性が美容関連でよく口にする“コラーゲン”についてご説明しておきます。
“コラーゲン”とは、肌の弾力を保ちキメを支えている要素。サプリメントでもお馴染みですね。コラーゲンをサプリメントや食品で摂ると、胃酸で分解されアミノ酸という形になります。アミノ酸とはたんぱく質の最小単位で、肉・魚・玉子・大豆・乳製品も同じように体内に入るとアミノ酸まで分解されるのです。
その後、アミノ酸を材料に再度体内で必要な細胞(コラーゲンの他、筋肉・細胞膜・骨・血液成分等)に合成されるため、サプリメントや食事から摂ったコラーゲンがそのまま肌のコラーゲンになるとは限りません。
逆に食事でたんぱく質の不足がなければ、肌のキメだけでなく、その他の細胞も元気になるということです。コラーゲンはアミノ酸と一緒にビタミンCを摂ると体内で合成されます。ですから、サプリメントでコラーゲンを摂らなくても、たんぱく質源とビタミンCを含む柑橘類を組み合わせればOK。レモンを絞って焼き鳥を食べることは、理にかなっているというわけです。
解説/ダイエットコンシェルジュ 島田奈美さん
特定保健指導員、病院栄養士、管理栄養士として多方面で活躍中。個々のライフスタイルや病態に合わせた健康改善の提案、内科外来の栄養相談ならびに病棟の入院管理計画書などを作成。パーソナルダイエットサポート、また講演会やセミナーなども開催している
男性モデル/高山忠士、女性モデル/野際レイラ
撮影協力/有限会社カレーラ、武蔵丘ゴルフコース
衣装協力/ルコックスポルティフ
イラスト/関谷学(GAKU)
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