「肩の痛み」放っておいて大丈夫?正しい対処法を教えます
<プラス1>「肩を痛める危険度」を知るチェック方法
ゴルフで肩を痛める原因として、胸の前の筋肉(大胸筋)や背中の筋肉(広背筋)が硬くなって伸びなくなり、その結果、肩や肩甲骨の周りが過剰に引っ張られてしまうことが考えられます。今回は、日頃からできる、ゴルフで肩を痛める危険度をチェックする方法をご紹介します。
A 胸の前の筋肉(大胸筋)の硬さチェック
1.壁に背中全面をつけて中腰の姿勢になります。
2.壁と背中が離れていないのを確認するため、肩甲骨の下あたりでクラブや棒を背中と壁の間に挟みます。
3.肘を肩の高さまで上げて二の腕を壁につけ、肘から先を前に向けます。
4.肘を90度に曲げ、腕の背側や手の甲を壁に近づけるように上げます。
5.背中に挟んだ棒を落とさずに、手の甲や指を壁につけることができれば、肩を痛めるリスクは低いと言えるでしょう。
6.棒が落ちてしまったり、手や指を壁につけることができない場合は、胸筋が硬く伸びなくなっている状態です。
B 背中の筋肉(広背筋)の硬さチェック
1.壁に背中全面をつけて中腰の姿勢になります。
2.壁と背中が離れていないのを確認するため、肩甲骨の下あたりでクラブや棒を背中と壁の間に挟みます。
3.両腕をまっすぐ前に伸ばし、親指を上にした状態で頭上の壁に向かって上げていきます。
4.頭上で肘を曲げずに、親指を壁につけます。
5.親指が壁につかなかったり、肘が曲がってしまう場合は、広背筋が硬く伸びなくなっている状態です。この状態でスイングをすると、腕がトップの良い位置まで上がらなかったり、トップ時の姿勢が崩れてしまいがちです。
上記のA、Bのチェックが両方ともできなかった場合、現在症状がなくても、将来肩に痛みが起こるリスクが高いと言えるでしょう。
肩が痛いときにやってはいけないストレッチ
ゴルフでの肩の痛みは、筋肉が伸ばされることによる損傷が原因であることが多いので、痛みのある部位をストレッチすると逆効果となる場合があります。
本来は肩甲骨など、背中側の筋肉を伸ばすストレッチです。ゴルフ肩(スイングショルダー)は、スイング動作で背中や、肩甲骨周りの筋肉が過剰に伸ばされることによって、痛みを引き起こします。そのため、伸びて痛んでいる筋肉をストレッチでさらに伸ばすと、痛みを強めてしまう危険性があるので、行わないように注意しましょう。
次回は肩を痛めないためのエクササイズと、トレーニング方法をご紹介します!
(協力/株式会社ケアくる)
齋木 拓(さいき・たく) プロフィール
鍼灸師/あん摩マッサージ指圧師/柔道整復師/日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
スポーツ整形外科、会員制スパ&フィットネスクラブ等で治療や運動指導の経験を積む。アスリートからスポーツ愛好家まで、幅広い年齢層への治療やリハビリテーションを通じて、日常生活やスポーツ競技への復帰をサポートしている。 痛みや不調に合わせ「より効率的な身体の使い方」ができるよう、治療とエクササイズを組み合わせた、総合的なコンディショニングを得意とする。現在は治療活動の傍ら、IT企業で従業員のパフォーマンスアップのためエクササイズ・トレーニング指導を行っている。https://carecle.com/detail/201 クリニックオフィシャルサイト:http://www.loople.jp/
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