ゴルフは一般的に、5時間ほどをかけて比較的長い距離を歩きます。快適にラウンドするためには、プレー前後はもちろん、前日からコンディションを整えておくことが大切です。そんなとき、私は「ツボ」を押すことで、心身の調子を整えています。

はじめまして。鍼灸師の関口賢です。高校時代、サッカーの怪我で出会った鍼灸師に影響を受けてこの道に進み、現在は治療院を開いています。一般の方はもちろん、プロサッカー選手やプロゴルファーのトレーナー活動もしており、私自身もゴルフが大好きで、ハンディキャップはシングルです。

今回から5回の連載で、ゴルフのラウンド前日や、プレー前後に押すとパフォーマンスが高まる「ツボ」を提案していきます。初回は、プレー前日に押したいツボからご紹介しましょう。

寝つきの悪い夜に！心地よい眠りに導くツボ

ゴルフは大好きだけど、寝つきが悪くてラウンドの朝の早起きが辛いという方は、意外と多いのではないでしょうか。十分に睡眠がとれないままラウンドをすると、ベストパフォーマンスを発揮できず、悔しい思いをすることに。

そんなとき、次の2つのツボを押すと寝つきがよくなり、眠りの質が向上します。

耳の後ろにある骨のくぼみの下から親指で押します

■安眠（あんみん）
その名の通り「安眠」に導くツボです。耳の後ろにある骨のくぼみの下から、親指で突き上げるようにツボを押します。深呼吸のタイミングに合わせ、気持ちのよい痛さで10秒ほど押し続けましょう。これを2～3セット繰り返します。

ゴルフボールを踏む場合は転ばないように気を付けて！

■失眠（しつみん）
足裏にあるツボです。かかとに人差し指の第二関節を当てたとき、指先の位置にあります。ここは強めの圧を加えたほうが良いので、この位置にゴルフボールを置き、踏んで刺激するのがお勧めです。10秒ほど押し続け、2～3セット繰り返します。

飲みすぎた夜は、肝臓に働きかけるツボを

翌日がゴルフなのに、仕事の都合などでやむなくお酒を飲み、二日酔いでラウンドする羽目になった経験のある方もいるのではないでしょうか。それではプレーやスコアに悪影響なのはもちろん、体調不良や怪我にもつながり危険です。眠る前や、朝にツボを押して、少しでもダメージを和らげましょう。

脚のむくみを抑えてだるさも解消しましょう

■陽陵泉（ようりょうせん）
お酒を飲みすぎると脚がむくんで、だるくなりますよね。このツボは脚のむくみを抑える働きがあります。両ひざの外側にあるこのツボを、深呼吸に合わせて強めに10回ほど押します。両脚ともに行いましょう。

肝臓に働きかけるツボを深呼吸に合わせて押しましょう

■太衝（たいしょう）
肝臓にダイレクトに影響を与えるツボがこちらです。足の甲にあり、親指と人差し指から甲に向かって走る骨が交差するところにあります。こちらも深呼吸に合わせて強めに10回ほど押します。こちらも両足ともに行いましょう。

ツボを押す回数はあくまで目安です。ご自身が「気持ちいい」と思うくらいの回数で押してくださいね。

今回はラウンド前日のケアをご紹介しました。次回はプレー前に押すことでパフォーマンスを上げるツボをお教えします。お楽しみに！

（協力／株式会社ケアくる・イラスト／えなみかなお）