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“偽物フェード”からの脱却/阿部未悠の「TODOリスト」前編

国内女子ツアーで売り出し中の阿部未悠。昨シーズン賞金ランキング46位でシードをつかむと、今季は7試合を終えた時点でトップ10に2回入り、まさに上り調子。好調の背景には、昨年から行ってきた大幅なスイング改造があった。その中身を本人のレッスンも交えて全2回で紹介。「本物フェードTODOリスト」、前編からご覧ください。

「ドロー→フェード」へ。何を変えたのか?

―プロ入り前はドローヒッターだったと聞きましたが、いつ、どんな経緯でスイングをフェードに変えたんですか?

フェードに変えたのは昨年のシーズン開幕前です(2022年)。構想は前からあって、プロテストを初めて受ける年(20年)には考え始めていました。もともとドローのときは左から左にいくミスが多くて。特にグリーンを狙うショットでそのミスが出やすくスコアにならなくて…。ミスを少しでも減らすためにフェードに取り組もうと決意したんです。プロテストが1年伸びたこともあって、その期間にじっくり自分のスイングと向き合いました。

―ドローからフェードに変えた際、どんなことに取り組みましたか?
まず、アライメントが大きく変わりました。体の向き、ターゲットの取り方、ボールの位置まですべて変えました。元々“きつめ”のドローヒッターで、軌道も極端なインアウトでした。その軌道をガラッと変えましたし(よりストレート方向に)、インパクトのときのフェースの向きも変わったので、見た目から打ち方も大きく変わったと思います。

―プロテストに合格し、昨年はプロになって初のフルシーズン(2022年)。フェードスイングに変わって試合での手応えは?

開幕から3週連続で予選落ちでした…(笑)。イメージしている球筋に対してスイングとアライメントが全然そろわなくて。元々ショートゲームがあまり上手くないので、パーも拾えずゲームが安定しませんでした。当時は本当に(スイング改造を)やってよかったのかなと思いながら戦っていました。でも5月の「サロンパスカップ」の週にやっと安定してきて、良くなっている手応えがあったんです。球筋とセットアップのイメージが合ってきて。初めてトップ10にも入り、調子が良くなってきたのはそのぐらいからです。

―ようやく新しいフェードスイングが体に染みついてきたと?

そう思っていたんですが、実際はまだまだで…。そのときの自分は70~80%の出来だと思っていましたが、今思えば30~40%。私が打っていた球は「プッシュフェード」で、右に出て右に行く“偽物のフェード”でした。出球が右に出るので、左を向くことで帳尻を合わせていたんです。

―つまり左に向いて出球を(目標に対して)真っすぐにしていたということですか?

そうです。基本的にはプッシュしていますから、それだとやっぱり狙えるところと狙えないロケーションがあって。グリーンには乗るけどバーディパットが遠かったり、スコアを伸ばさなきゃいけないときに伸ばせなかったり。スイングは安定していましたが、伸ばし合いになっているレギュラーツアーの中で戦っていくにはしんどいなと。そこで去年の後半戦から“本物のフェード”が打てるようになりたいなと思い始めていたんです。

―本物のフェードとは?

出球がちゃんと左に出てから右に曲がるフェードです。体の向きもストレートに構えて、左に球を出すフェード。クラブ軌道もそれまではインから入れていたので、それだと気持ち悪くて打ちづらい場面もありました。もともとドローヒッターですからインから入れるのは得意ですが、フェースがかぶって左にいく大けがもありました。早く打ち方を変えたいと思っていましたが、なんせ打ち方がわからない。そこで自己流でちょっとずつアウトインの軌道になるように練習していました。

―それはいつ頃の話ですか?

昨年の秋ごろでしたね。シード権は見えてはいましたがまだ確定ではない状況で…。(シードを)確実にするにはスイングの調整が必要と思ってやり始めたんです。自分なりにやって、ようやく形になってきたのが「富士通レディース」。初めての優勝争い、最終日最終組を経験して、優勝はできなかったのですがそこでシードを確定できた。

―ようやくフェードが完成に近づいたと

まだまだなんです(笑)。そのときはカットボールでしたからね。でも優勝争いの中で、「戦えている感覚」と「ここが足りないという感覚」、その両方が芽生えていました。一緒に回った古江彩佳選手は、ミスが出てもいいところにしかミスしないし、グリーン上もこっちつけたほうがいいよねっていう場所につけるし、「ああ、やっぱり強い選手はそういうゴルフだよね」って。シードは取れましたけど、現状維持じゃなくてもっと上にいくためには何が必要かを考えるようになっていました。グリーンの狙い方や、タテ距離のそろえ方、マネジメントの基本なども含めていろんなことを勉強したいとなったときに、「やっぱりコーチを探そう」となりました。自分だけだとやはり限界がありましたからね。

―そこで今年のオフに目澤秀憲コーチ(松山英樹のコーチ)に師事することに

そうですね。目澤さんに初めて会ったときは、「ちゃんと出球を左に出したフェードを打ちたい」という話をしました。そうしたらやはり「(フェードは)そもそもオープンで立たないよね」(目澤)と指摘を受け、そこからのスタートでした。その時点ではオープンスタンスで構え、スタンスなりに左に球を出して右に戻すようなカットに近い球でしたからね。「そうしなくてもフェードは打てる」と目澤さんに背中を押してもらえたのは良かった。今は割と真っすぐ構えてもフェードが打てるようになってきています(2023年2月時点)。

阿部未悠の「本物フェード」。詳しい打ち方は次回へ続く。(取材・構成/服部謙二郎)

協力/UMKカントリークラブ

阿部未悠の最新フェードスイングをご覧ください

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