パラダイム Ai スモーク ドライバーは、本当に芯を外して打っても飛ぶ?
MAX D/球のつかまりは前作以上! ターゲットラインよりも右に打ち出すミスが出ない
球をつかまえやすく、ドローを打ちやすいモデルがMAX Dだ。
「MAXと打ち比べると、こちらのモデルのほうが、あきらかにインパクトエリアでヘッドがターンします。スライサーが使用することを前提にして、フェースが開き気味になるように打ってみましたが、それでもターゲットラインよりもボールが右に飛び出しません。プッシュのミスが多い人にも使いやすそうなモデルです」
前シリーズの球がつかまるモデル、『パラダイム X』と比べて球のつかまり具合はどうか?
「前作は直進性能のなかにドロー要素が加えられているタイプ。今作のAi スモーク MAX Dは、ドローの前提のなかで直進性が確保されている感じです。球のつかまり感は前作以上ですね」
弾道計測した打ち出し角やスピン量を見ると、簡単に球が上がるドライバーではなさそうだが…。
「フェースがターンして左に向きやすく、それによってインパクト時のロフトが立ってくるので、結果的に打ち出し角とスピン量が抑えられています。このような中弾道になっているのは、ひとえに球がよくつかまっているから。ヘッドスピードはそれなりに速いけれど、吹け上がるスライスに困っているゴルファーが使うと、強くつかまった球で飛ばせるドライバーです」
装着されている標準シャフトはMAXと同じものなので、フレックスSの推奨ヘッドスピードは同様に43m/s前後という。
「構えたときにフックフェースに見えないので、アライメントを取りやすいのも好印象。スライサーじゃなくても、“打ってみると意外に良かった”という人が多くいそうですね」
MAX FAST/ヘッドスピード40m/s以下でドローを打ちたい人にジャストマッチ!
MAX FASTは、クラブ総重量が270g台の軽量モデル。40g台の専用シャフトが装着されていて、ヘッドの軽量化のために接着式ネックを採用しているのも特徴だ。
「このモデルの対象ゴルファーを想定して、ヘッドスピード40m/s以下で試打してみました。とんでもなく右にプッシュしたと思ったミスショットが、なぜかストレートボールになっていました(笑)。本当に簡単すぎて笑ってしまうぐらい、球がよくつかまり、弾道を補正してくれるやさしいモデルです」
球がつかまるモデルであるMAX Dの軽量版と捉えて良いのだろうか。
「ヘッドの基本性能は似ていますが、球のつかまり感はこちらのほうが上。ヘッド自体が軽量なゆえに振り抜きやすく、装着されている専用シャフトはヘッドスピード40m/sで打っても大きくたわみ、スピーディーにしなり戻ってきます。この振り心地がバツグンに良くて、ヘッドとシャフトの両方で球を持ち上げ、球をつかまえる補助をしてくれます」
こちらのモデルもスピン量は少なく、つかまった強い弾道で飛ばせそうだ。
「MAX Dと同様にインパクトでフェースが立って入りやすく、低スピンになりやすいヘッド性能ですが、打ち出し角はしっかりと出せます。ヘッドスピード40m/s以下で打っても、風に負けない飛ばせる強弾道を打ちやすい性能は魅力的。ランでも飛距離を稼げるモデルです」
トリプルダイヤモンド/小ぶりヘッドの浅重心モデルでも球が左右に散らばりづらい!
上級者向けモデルとしてラインアップされているトリプルダイヤモンドは、ヘッド体積が450cc。キャロウェイの公式オンラインショップと限定店舗だけで発売される。
「このモデルだけはヘッドの投影面積が小さく、構えたときにシャープ感があります。打ってみると、ヘッドの重心が浅いために振り抜きの良さが感じられ、同じロフト角で試打してもボールの打ち出し角が抑えられます。スピン量もシリーズでもっとも少ないです」
他の3モデルとの共通点もあるという。それが“弾道の一貫性”だ。
「小ぶりで操作性がいいヘッドですが、ミスヒットしたときの弾道のズレ幅が少ない。他のモデルと同様に毎ショットでスピン量が安定していて、それが弾道安定性にもつながっています。ヘッドが機敏に動きすぎるようには感じないし、球のつかまり感も適度にあります」
従来のパラダイム トリプルダイヤモンドよりも格段にヘッドの寛容性は高く、打ってみるとかなりやさしく進化していることが分かるそうだ。
「ヘッドの性能的には強弾道を打ちたい人、ヘッドの操作性を重視する人向け。その点ではやはり上級者向けモデルといえますね」
今作のAi スモーク トリプルダイヤモンドには60g台の専用シャフトが装着されていて、フレックスSだとヘッドスピード45m/s前後で打っていても頼りなさを感じないという。