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フジクラ特集
2022/09/28

次なる人気シリーズ創出へ 刷新を図る老舗シャフトメーカーのいま

連載:老舗シャフトメーカーが誇る伝統と新たな血統
2022年 藤倉コンポジット 記事広告 人気モデルを次々と生み出す藤倉コンポジットの背景にあるものは(撮影:落合隆仁)
人気モデルを次々と生み出す藤倉コンポジットの背景にあるものは(撮影:落合隆仁)

日本メーカーが強みを発揮しているゴルフ用品のひとつにカーボンシャフトがある。男女の国内ツアーはもちろん、世界最高峰の米ツアーでも使用率上位を占めるのは常に日本メーカーだ。

なかでもトップを走るのが藤倉コンポジット。特に国内女子ツアーでは過去5年間、すべての試合でドライバーシャフト使用率1位の座をキープし続けている。その裏には、日本で最初にカーボンシャフト事業に乗り出した老舗メーカーの思い切った改革があった。

若手中心のプロジェクトチーム

工業用品の製造が主力だった藤倉ゴム工業(当時)がカーボンシャフトの開発をスタートし、最初の製品を発売したのが1974年。それから節目の50年を迎える前に、社内ではカーボンシャフトの企画チームのメンバーを総入れ替えする、大幅な若返りが行われた。米国で商品開発された「ベンタス」シリーズが世界的な成功を収めているタイミングで、日本発の旗艦ブランドである「スピーダー」シリーズのリニューアルを行うことが狙いだった。

ACP事業部の貞包聡介(さだかね・そうすけ 敬称略、以下同)は、そんな新たなプロジェクトメンバーの一人。ツアー担当として国内女子ツアーの会場に足を運ぶ一方で、直接的に商品開発に携わるようになった。

2022年 藤倉コンポジット 記事広告 プロジェクトの一員としてニューモデルの開発に加わる貞包聡介(撮影:落合隆仁)
プロジェクトの一員としてニューモデルの開発に加わる貞包聡介(撮影:落合隆仁)

「練習日にトーナメント会場に行き、大会が始まったら東京に戻って活動内容をレポートにまとめ、要点を整理して次の大会に向けた準備をする。シーズン中はその繰り返しです」。選手に自社製品を使ってもらい、そこから次の製品開発に向けたフィードバックを持ち帰る。他社製品を含めて、どんなシャフトが人気を集めているのかトレンドをつかむことも重要な役割だ。

「先調子のシャフトを使う選手は少なくなりました。ヘッドが大型化してフェースの開閉が少なくなり、直線的なインパクトになりやすくなったことで、先端がしっかりしたシャフトの方が特性を生かせるんだと思います。それに合わせて、選手たちが取り組んでいるスイングの傾向も影響していますね」。先が動く走り系――。そんな従来の「スピーダー」のイメージを変える必要があることは、ツアーの現場で得た肌感覚からも明らかだった。

人気シリーズの刷新

2022年 藤倉コンポジット 記事広告 2021年に誕生した「スピーダー NX」(撮影:落合隆仁)
2021年に誕生した「スピーダー NX」(撮影:落合隆仁)

一方で、藤倉コンポジットではモーションキャプチャーなどを使った分析データも開発につなげている。「米国のフィッティングで得た膨大なスイングデータを解析し、こういうシャフトを作れば、切り返しからヘッドが加速していくという結論を導き出しました。これまでのシャフト開発は仮説を立て、それを試作品で検証するという流れでしたが、私が携わっている『スピーダーNX』シリーズは結論が分かったうえで作られたモデルです」

“ネクストステージ”を目指す思いを込めて2021年より展開を始めた新モデルは、具体的には手元と先端のトルクを抑え、中間部とねじれ剛性に差をつけるというもの。シャフトの各部でトルクをコントロールする独自技術が大きく生かされている。何より、8年間にわたり高い人気を誇った「スピーダー エボリューション」に代わる後継モデルに位置づけたことで、ブランド刷新の印象を強く植え付けた。

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