新製品レポート

あらゆるスライスも“可変”できる 極上のドローバイアス コブラ「DS-ADAPT MAX-D」

2025/05/05 07:00
コブラのドローバイアスモデル「DS-ADAPT MAX-D」

2025年3月にコブラの新型ドライバー「DS-ADAPTシリーズ」が発売され、すでに国内外問わず多くのゴルファーから高い評価を得ている。4機種になったことによる各モデルのターゲット層の明確化と、「FUTURE FIT 33」の33通りの弾道調整機能は様々なゴルファーが手に取りやすくなった大きな要因と言えるだろう。今回はシリーズで最もドローバイアスの効いたやさしいモデル「DS-ADAPT MAX-D」を紹介する。製品の特徴をギアの知識が豊富なミタさんが解説。飛距離性能、弾道、打感はアスリートゴルファーのコウタロウ(HS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が試打し、分析した。

外部と内部にヒールウエートを配置した超ドローバイアス設計

ヘッド内部にもヒール側にウエートパッドを配置している(緑色部分)

【ミタさん】
プロや上級者からの評価が高いコブラ「DS-ADAPT」シリーズですが、今回紹介する「DS-ADAPT MAX-D」はアベレージゴルファーでも使えるドライバーです。

【コウタロウ】
コブラにもそういうモデルあるんですね。特徴は?

【ミタさん】
「MAX-D」という名前の通り、最大のドローバイアス設計。ヘッドの外側はヒール側に6グラムのウエートをつけていますし、ヘッド内部にもヒールウエートを搭載。一般的なドローバイアスのドライバーより、さらにドローバイアス仕様になっています。重心距離が短いのでフェースターンもしやすいでしょう。

【コウタロウ】
スピン量はどうですか?同じ“MAX”の「MAX-K」でもなかなかの低スピンヘッドでしたけど。

【ミタさん】
「MAX-K」と同等か、またはつかまる分だけスピン量は減りやすいかもしれません。コブラらしい初速性能は健在です。

フックフェースでしっかりつかまりそう

【シオさん】
33通りの調整機能は?

【ミタさん】
もちろん搭載しています。スライサーでもアップライトにしたい人もいれば、ロフトを立てたい人もいますから、曲がり幅の度合いによって調整できるのも魅力の一つです。

【シオさん】
私のヘッドスピードだと「X」でもハードでしたけど、「MAX-D」は大丈夫でしょうか?

【ミタさん】
「MAX-D」はシリーズ最軽量のモデルで、クラブ総重量は290グラム台。「DS-ADAPTシリーズ」では一番やさしいスペックだと思います。

近年まれに見るフック顔!弾道調整で40ヤードアップ!?

標準のスリーブポジションでもしっかりつかまります(コウタロウ)

【シオさん】
まず、この顔がすごい!完全に左を向いています

【コウタロウ】
ホントだ!でも、フックフェースのドライバーって最近はあまりなかったから逆に新鮮かも。

【シオさん】
打つ前から左に飛ぶと思っていましたけど、1球目から完全に左。左に打ち出して、さらにドロー回転がかかります。

【コウタロウ】
バックスピン量も少ないので、吹け上がりスライサーには最適なドライバーですね。僕が打つと10球打って10球とも左でしたが、初速性能はとても高い。

【ミタさん】
ハードな感じはありましたか?

【シオさん】
全くありません。シャフトも軽いし、ヘッドが効いているので、ヘッドスピード40m/s前後でも十分に振り切れます。ただ、つかまりすぎてしまうためドロップする弾道が目立ちました。

スリーブ調整による弾道の変化を体感しました(シオさん)

【ミタさん】
カチャカチャで調整したら、どうでしたか?

【シオさん】
いくつかのポジションを試しましたけど、一番良かったのはロフト12度の「B6(ロフト角+1.4度、ライ角ー1.4度)」です。ボールの打ち出す方向がストレートからやや右になって弾道が高くなりました。これならヒッカケは怖くない。

【ミタさん】
飛距離も伸びましたね。

【シオさん】
スタンダードポジションだとつかまりすぎて全く飛ばなかったのに、「B6」にしたらバックスピンも約2000回転まで増え、キャリーで210ヤードを超えました。弾道調整の効果は大きいです。

【コウタロウ】
僕は10.5度のヘッドで「A5(ロフト角0度、ライ角ー2度)」にしたら、球筋がストレートに戻ってきた。それでもストレートドローくらい。かなりフラットにしても、持ち球のフェードにするのは無理でした。

コウタロウの平均試打データ やさしいモデルとはいえ初速性能は高い

【ミタさん】
超ドローバイアスの「MAX-D」は軽度のスライサーから重度のスライサーまでも対応してくれるドライバーです。フックフェース&超ドローバイアスの組み合わせは、右のミスをしっかりと消してくれるでしょう。ドローバイアスも弾道調整機能で段階的に軽減できるので、上昇志向のあるスライス改善中のゴルファーにもオススメできます。また、標準シャフトもヘッドも軽量設計なのでヘッドスピード38~40m/sのゴルファーにピッタリ。つかまりが良いだけではなく、「DS-ADAPT」シリーズで最も高弾道です。

【シオさん】
シニアゴルファーでも十分に振り切れます。スライスで悩んでいるなら今年はコレです。

シオさん試打データ

スリーブで弾道調整することで理想の弾道となった

「FUTURE FIT 33」ポジショニングマップ

コウタロウは「A5(ライ角-2度)」、シオさんは「B6(ロフト+1.4度、ライ角-1.4度)」がベストポジション

まとめ

フックフェースはやや苦手な二人

■ 試打したクラブのスペック

コブラ DS-ADAPT MAX-D ドライバー
●ロフト角:10.5、12度 ●シャフト:スピーダーNX for Cobra ●硬さ:S

■ マイクラブ情報

シオさん:スリクソン ZXi ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:ディアマナ BB 53 ●硬さ:S

コウタロウ:コブラ DS-ADAPT LS ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:Tour AD DI-6 ●硬さ:X

■ ミタさん プロフィール

1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。

■ コウタロウ プロフィール

1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。

■ シオさん プロフィール

1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。

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