結局やさしい? 難しい?「QUANTUM ◆◆◆ MAX」使えるボーダーラインはHS40m/s/西川みさと #深夜試打
ヘッド体積460ccの安心感を持たせながら、ツアープロや上級者が求める操作性を兼ね備えたキャロウェイ「QUANTUM ◆◆◆ MAX ドライバー」。3層構造「TRI-FORCEフェース」搭載により、反発性能と弾道補正効果の向上を追求したモデルだが、多くのアマチュアが疑問を抱いているのは、ネーミングにシビアな「◆◆◆」とやさしさの「MAX」が共存しているところ。結局どんな特性なのか? そんな疑問が明らかにすべく、ヘッドスピード(以下HS)40m/s未満の女子プロ・西川みさとに試打評価してもらった。
「キャロウェイらしさ炸裂! LSほどではない“絶妙”ポジション」
―率直な印象は?
「アドレスしてヘッドを見たときの印象は、まさに同社らしいルックスだと感じます。フェースにボールがわずかに乗る少し食いつく打感も印象的。歴代モデルと全く違う革新性よりは、良い部分をしっかり継承した伝統的なフィーリングを感じます。また、実際の弾道を見ても、スピン量が少なく(平均2163rpm)、前へ前へ力強く伸びていくところが特徴的。その飛び方も同社ならではの“らしさ”が色濃く表れている気がしました」
―見た目の評価は?
「全体的に三角形っぽさがやや強く、少し角張った独特な形状のため、好みは分かれるかもしれません。ただ、そこまで極端に尖った形状ではなく、使っていくうちに誰でも違和感はなくなり、慣れていくレベルではあります。使い続けていくうちに、気にはならなくなる程度のシェイプさといえるでしょう。体積450ccの『QUANTUM ◆◆◆ ドライバー』と比べて、やはり460ccということで、大きさによる安心感も魅力のひとつといえるでしょう」
―他社でいうと、コアとLSの中間的な立ち位置?
「そうですね。コアモデルよりは確かに少し難しく操作性を高めた性格で、やさしさ優先という感じはなく、ちゃんと強い球筋を打たせてくれます。一方、ガチガチにスピン量を抑えた『LS』のハードさはありません。コアでは物足りないけれど、LSでは厳しい…。まさに『◆◆◆』と『MAX』のどちらの顔も併せ持つ性能、名称通りだなと感じました」
―使用したシャフト「TENSEI GRAY 60」の印象は?
「フレックスは『S』ですが、実際に振ってみるとそれほど硬さは感じませんでした。とはいえ、大きくしなるタイプというわけでもなく、振っていてちょうどよく感じる程度の適度なしなり方。硬すぎず柔らかすぎず、非常にバランスの取れた印象です。手元側が過度に暴れるような挙動もなく、ヘッドの性能を邪魔しない素直な動き方でスムーズに振り抜くことができます。私のHS(平均35.6m/s)でも、『S』という表記に対して身構える必要はなく、安心して振っていけるシャフトだと思いました」
―どんなゴルファーに合う?
「私でもしっかり扱えるモデルではありましたが、それでもHS30m/s台のゴルファーにはややシビアに感じる部分はあります。しっかり芯でとらえ切れないと、弾道の高さが思ったほど出ない印象。そう考えると、メインターゲットはやはりHS40m/s以上になってくるでしょうか。ある程度しっかりクラブを振れて、低スピンの強い球筋で前に前に飛ばしていきたい人にマッチすると思います」
―HS30m/s台は無理して選ぶ必要はない?
「うーん…そうですね。ボールを高く上げすぎず、ランで距離を稼ぎたいという明確な目的があれば、HSにかかわらず選択肢としてはアリ。ただ、やや上がりにくい特性であることを理解したうえで使うことが前提です。楽に高弾道を打ちたい方にとっては、無理に選ぶ必要はないでしょう。どちらかといえば、使い手の意図や狙いがはっきりしているゴルファー向け。スピンを抑え、強めの中弾道で前に前に攻めていきたい人――そんな方こそ、『◆◆◆』の要素と『MAX』の寛容性を併せ持つ『◆◆◆ MAX』のメリットを、ちゃんと理解して実感できるユーザーだと感じました」
使いこなせるかどうかの目安はHS40m/s【総合評価4.0】
【試打結果(平均)】
総距離:204.3yd
キャリー:174.6yd
HS:35.6m/s
初速:52.6m/s
スピン量:2163rpm
打ち出し角:14.6度
【飛距離】4.0
【打感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:TENSEI GRAY 60 for Callaway(硬さS)
・使用ボール:横須賀グリーンゴルフ専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン、横須賀グリーンゴルフ