リッキー・ファウラーも話題のゼロトルク「L.A.B.ゴルフ」パターへ 最新14本
“赤っぽくない赤”は 10Kヘッドと相性抜群 USTマミヤ「アッタス RX サンライズ レッド」
アッタスシリーズとしては約2年ぶりに新作が登場。その名も「アッタス RX サンライズ レッド」。今モデルからアッタスは新シリーズとして、ネーミング、ラインアップ、性能を一新する。新シリーズ一発目のシャフトの特徴を、ギアの知識が豊富なミタさんが解説。飛距離性能、弾道、打感はアスリートゴルファーのコウタロウ(HS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が試打して、性能を検証した。
四軸織物を手元に。高強度素材でサイドスピンが激減
【ミタさん】
今回紹介するのは「アッタス RX サンライズ レッド」です。
【シオさん】
色々とツッコミどころがあるんですけど、まず名前のテイストが今までと全然違いますよね。過去には9代目だからクールとか、13代目だからキングとかダジャレになっていましたけど。
【ミタさん】
今作から「RX」という新章に突入して名前も一新しました。
【コウタロウ】
「RX」はどういう意味ですか?
【ミタさん】
「RX」とは、「prescription(処方箋)」や「recipe(処方)」を意味する医療界の用語で、処方箋などに記される略語です。つまり、ゴルファーが持つ悩みを解決しようというコンセプトです。
【シオさん】
新シリーズの1発目は力が入っていそうですね。
【ミタさん】
もちろんです。タイプとしては先調子なのですが、手元から中間部に四軸織物を採用したことで切り返しの挙動を安定させています。
【コウタロウ】
四軸織物ってどういう素材ですか?
【ミタさん】
これはUSTマミヤが世界で初めてゴルフシャフトに採用した技術で4本の繊維を相互に編み込んだ独自のカーボンシートです。4方向に均一な剛性で、不必要なしなり、つぶれ、ねじれを抑える効果があります。
【シオさん】
前作の「アッタスV2」では四軸を先端部に使っていましたけど、今回は手元側に使ったんですね。
【ミタさん】
四軸だけではありません。ベースとなる素材も高強度タイプにしたことで今までの先調子タイプに比べてサイドスピンが激減しました。先端部にはトレカM40X素材を使って、当たり負けしない特性にしています。
【コウタロウ】
昨年は「アッタスシリーズ」の発売がなかった。「LIN-Qシリーズ」が登場した年は「アッタス」がお休みになると思っていました。
【ミタさん】
そのウラで2年間かけて新シリーズの開発をしていたみたいです。第1弾となる今作は、右のミスに悩みを持つゴルファーをターゲットにしているようです。
【コウタロウ】
先調子系が好きな私としては期待大です。
先調子だけど方向性が安定!「ベンタス TR レッド」と比べると?
【シオさん】
最初に「5S」を打ちましたが、先調子という感じはしませんでした。クセがなくて振りやすいので中調子に近い振り感です。ただ「5S」にしてはやや重く感じました。
【ミタさん】
「5S」で58グラムあるので、60グラム台に近い重量です。
【シオさん】
先調子系のシャフトは手元が硬い印象ですが、「アッタス RX サンライズ レッド」は手元が硬すぎないので、ゆったりしなる感覚でした。インパクトのタイミングが合わせやすく、方向性が安定しました。流行りの慣性モーメントが大きいヘッドと組み合わせたら、本当に曲がりにくいと思います。
【ミタさん】
「5SR」はどうでしたか?
【シオさん】
タイミングの問題もあると思いますが、私のヘッドスピード(40m/s)だと「5SR」の方が振りやすい。適度なゆるさがあり、しなりを使ってフェースをスクエアに戻せる感覚がありました。
【ミタさん】
飛距離も「5SR」の方が飛んでいましたよ。
【コウタロウ】
私は「6S」を打ちましたが、ヘッドスピードがある人が好きな先調子系です。インパクトで当たり負けすることなく、強く当たってくれる。シオさんも言ってましたけど、たしかに慣性モーメントが大きい10Kタイプのヘッドを使っている人にオススメです。特有のつかまりにくさが解消されるので、ドライバーが簡単に感じると思う。
【ミタさん】
先調子だけど、打ち出し角はそこまで高くならないですね。
【コウタロウ】
はい。高弾道をアシストするというより、左右方向の安定に特化している気がします。「6SX」になると、さらにシャフト全体にハリ感が出て挙動が安定するので、曲がり幅が少なくなります。サイドスピンはたしかに少ないです。
【ミタさん】
「6X」はどうでしたか?
【コウタロウ】
「6S」「6SX」と比較すると、手元から中間部がしっかりと硬いので切り返し直後の動きは抑えめです。でも、インパクト直前になると先端が強く、硬く弾いてくれる。ヤワな感じが一切ないからパワーヒッターは飛ばせそう。
【ミタさん】
同じく先調子系の「ベンタス TR レッド」と比較するとどうですか?
【コウタロウ】
「ベンタス TR レッド」よりも硬・柔のメリハリ感が控えめで全体的にマイルドかも。ただ、「サンライズ レッド」も出球が左にバンバン行くような走り系の感じではなく、右のプッシュアウトを抑えてくれる程度。ここはとても似ている。
コウタロウ試打データ/Ai スモーク MAX(9.0度)
シオさん試打データ/Ai スモーク MAX(10.5度)
【ミタさん】
「アッタス RX サンライズ レッド」は新世代の先調子シャフト。左に飛ぶタイプの先調子ではなくて、つかまりを良くして強い打球が打ちやすい。同じ先調子だった「アッタス キング」に比べると、インパクト付近の挙動が安定しやすいので、方向性は格段に良くなっていると思います。ヘッドスピードが速い人が打っても先端が暴れにくく、今まで中調子を使っていた人でも違和感は少ないでしょう。また、重量が重めの設定なので、今まで「5S」を使っていた人でも「5SR」や「5R」など少しフレックスをダウンすると、フィーリングが合う可能性が高いです。
【コウタロウ】
先調子は合わないと思っているゴルファーも、試してみる価値がありそうです。
■ 試打したシャフトのスペック
USTマミヤ アッタス RX サンライズ レッド
●モデル/フレックス/重量/トルク
5/SR/57g/4.3、5/S/58g/4.2
6/S/67g/3.6、6/SX/68g/3.6、6/X/69g/3.6
●調子:先
■ マイクラブ情報
シオさん:ピン G430 SFT ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:NSプロ レジオ フォーミュラ MB+ 55 ●硬さ:S
コウタロウ:ヤマハ RMX VD/X ドライバー
●ロフト角:9.5度 ●シャフト:VENTUS TR RED(ベンタス ティーアール レッド) 6 ●硬さ:X
ミタさん プロフィール
1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。
コウタロウ プロフィール
1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。
シオさん プロフィール
1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。
レッスンカテゴリー
- 基本動作アドレス グリップ スイング ドライバー バンカー 練習ドリル
- 弾道別スライス フック トップ ダフリ 高い 低い テンプラ
- スイング改善アドレス グリップ 振り遅れ インパクト フォロー
- 状況 クラブ別ドライバー アプローチ バンカー ラフ 傾斜 アイアン
- 中上級 応用ドロー フェード 距離感 マネジメント スピンコントロール
- ボディケアスキンケア ストレッチ 花粉症 筋トレ アレルギー
- ルール マナーゴルフ規則 マナー