マーク金井の試打インプレッション

キャロウェイゴルフ FT TOUR ドライバー

2010/09/28 10:30

打ってみると?

試打クラブはロフト9.5度。シャフトはグラファイトデザインのDI-6のS。9.5度表示でリアルロフトが10.5度。フェースアングルは-1.75度。アドレスするとフェースは少し開いた感じなのに加え、今どきのドライバーの中ではライ角がフラットだ。これにより、つかまりを求めるスライサーよりも左のミスを嫌うフッカー好みの顔付きになっている。

シャフトはアフターマーケット用だけあって硬めの設定。ワッグルすると手元側がしなる。振動数は260cpm。クラブ重量は312.4gでバランスはD2.5。長さは実測で44.75インチ。バランスが少し重いことを考えると、ヘッド重量はやや重め。200g以上ありそうだ。

アイアンで入念にウオームアップしてから打ってみると・・・「パスーン」と低い金属音とともに、ボールはゆっくり飛び出してネットに突き刺さった。落ち際まで球の勢いが衰えない感じで飛んで行く。球筋的には、ストレートを打つつもりで軽いフェード。これはヘッドの挙動よりもフェース向きがオープンなのが強く影響しているのだろう。

その証拠にインサイドからあおって打てば強いフックが打てるし、アウトサイド・イン軌道でカットに打てばスライスも打てる。重心が浅いからだと思われるが、ヘッドの操作性は高い。左右の曲がりを抑えることよりも、球を左右に曲げたくなるドライバーだ。

そして印象に残ったのがスピン量。標準装着されているDI-6は打点位置がフェース上側になりやすいシャフト。実際、FTツアーでもその傾向があって、普通に打っても、フェースのやや上側に打点跡が残る。その影響もあって、いい感じで捉えるとスピン量は2000~2400回転と非常に少ない。ラフからフライヤーを打った時のような弾道がオートマチックに打て、キャリーだけでなくランもしっかり出てくれる。非力な人にはボールが上がり切らない怖さもあるが、吹け球に悩むハードヒッターには、無駄なスピンを確実に減らし、飛距離を伸ばしていきやすい。

インからあおればフックも出るが、基本的には左に行きづらい。ヘッドスピードが速くて、左のミスを減らしたいハードヒッターと相性が良さそうである。そして、ヘッドもシャフトも低スピン。スピンが多くて飛距離をロスしていたり、ランも使って飛距離を稼ぎたい人には、ぶっ飛び指数が非常に高いドライバーだ。

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