ヤマハ インプレスX D460パワードロー ドライバー
打ってみると?
試打クラブはロフトが10度、シャフトは純正のS(orbit TBX-511D)。見た目通りフックフェースの度合いは強めで、フェースアングルは+1.25度。その影響もあってリアルロフトも多め。10度表示に対してリアルロフトは12.5度。ライ角も60.5度と非常にアップライトな仕上がりだ。
シャフトの硬さの目安となる振動数は247cpm。ワッグルすると手元側のしなりを適度に感じる。長さはメーカー値、実測(ヒールエンド法計測)とも45.75インチ。クラブ重量は297.2gでバランスがD0.5。スペック的には前作の「460D」とほどんど変わっていない。
シャローなフェースに合せ、普段よりも5ミリティアップを低めにセットして打ってみると・・・「カキーン」と派手な金属音。手に捕まった感触が伝わり、実際、強めのドロー弾道。真っ直ぐ打つつもりで打ったら、10~15ヤードぐらい左に飛んだ。重心距離が短いからだろう。ヘッドが返りやすくて捕まった球が打ちやすい。アウトサイド・イン軌道でカット気味に打っても、スライススピンは少なめだ。フッカーには「左に曲がる怖さ」があるが、スライサーには右曲がりの度合いを確実に減らしてくれる性能が備わっている。
弾道はかなり高めで、キャリーが出やすい。リアルロフトが多いことに加え、シャフトの影響なんだろう。ダウンからインパクトにかけて先端側のしなりが大きい。オートマチックにアッパー軌道なるので、打ち出しが自然に高くなる。いい感じでボールを捕えると15~17度近くまで上がった。スピン量は多過ぎず、少な過ぎず。フェース中央付近で捕えると2600~2900回転。リアルロフトが多いのでハードヒッターが叩けば吹き上がる怖さがあるが、ヘッドスピードが遅めの人でもドロップする怖さがない。
シャフトは典型的なダブルキック。切り返しで手元側がしなり、ダウン後半からインパクトにかけては先端側がスピーディーにしなり戻る。前作に比べると中間部分がしっかりしたことにより弾き感が少し増している。スライサー軽減を徹底的に意識した仕上がりで、前作よりもさらに捕まり感がアップしている。スライスで飛距離をロスしている人にはフェアウェイキープ率が上がるだけでなく、右曲がりの度合いを抑えて飛距離を稼げるドライバーだ。