エスヤード
ほどよくつかまる美人顔
発売日:2012/11 参考価格: 92,400円
1993年に世界初の鍛造チタンドライバー「T.301」を世に送り出したSヤード。当時はヘッドの大きさ、強いフックフェースが注目を浴びたが、今回、試打するT.388はそんな雰囲気は一切ない。名前が示す通り、ヘッド体積は388CC。460CCが当たり前のこの時代に、ヘッドはかなり小ぶりである。そして、フェースの向きはほぼスクエア。T.301はスライサー好みの顔つきだったのに対し、このT.388は非常にオーソドックス。フェースはやや面長でヘッドの奥行きはやや浅め。洋なし型のヘッドはプロ、上級者が好む顔つきだ。
ヘッド色はブラックだが、塗装はつや消し。太陽の反射を抑えた効果が期待できるだけでなく、高級感がある仕上がりだ。ソールはミラー仕上げのシルバーで中央部分にロゴが控えめに配され、バックフェースには船のハンドル(舵輪)があしらわれている。
フェースの厚みは約50ミリ。数値的にはシャローだが、クラウンが膨らんでいるのでそれほど薄べったくは感じない。バックフェースはセミディープバック。重心を低くしようとすることよりも、全体のバランス、見た目の美しさにこだわった形状である。
ヘッドは小ぶりだが長さは短いわけではない。メーカーで45.25インチ。ヘッドが小ぶりなので実寸よりもと少し長く感じる。エスヤードといえばスライサーやアベレージ向けのイメージが強いが、このT.388にはそんな雰囲気は微塵もない。マッスルバックアイアンのような美しさ、潔さを感じるドライバーである。実際の性能はどんなものなのか?じっくりテストしてみたいと思う。