キャロウェイゴルフ XR 16 ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブは、ロフト角9度。シャフトは純正『XR』のSフレックス。スクエアポジションだと、フェースはかなり右を向く。ヘッドをポンと置くと、フェースがゴロッと開く。この影響でオープンフェースになってしまう。シャフトはワッグルすると、中間部分から先端部分にかけてしなる。硬さの目安となる振動数は242cpm。純正シャフトのSフレックスとしては、平均的な硬さだ。クラブの長さは45.5インチ(60度法計測値)で、バランスはD1。クラブ重量は302.7g。
まずは、シャフトに合わせてやや軽めにスイングしてみる。すると「シュパーン」と弾きのいい金属音とともに、ボールが力強く飛び出した。前作XR ドライバーと同様、フェースの弾き感が強い。弾道は中弾道。ストレートボールを意識してスイングすると、フェースの向き通りにややボールが右に飛び出し、そこから軽いドロー弾道に。前作に比べると、つかまりがやや良くなっている。
ヘッドスピードを46m/sまで上げて弾道計測すると、スピン量は少なく、効率良く飛距離を稼げる。フェースのやや上で捕らえると、スピン量は1900~2300回転。前作よりもさらにスピン量が減り、ボール初速も上がっている。空気抵抗が軽減されているかまでは体感できないが、確かに前作よりヘッドが軽く感じられ、そのぶんヘッドスピードは上がりやすく、ボール初速も出やすい。
純正シャフトの『XR』は、切り返しで中間部分が大きめにしなるタイプ。ダウンスイングからインパクトにかけてはシャフトの先端側が鋭くしなり戻り、タイミングをうまく合わせられると力強くボールを捕らえることができる。
前作同様、低重心でフェースの反発性能が高く、飛距離性能は相変わらず優れている。加えて、ヘッドが軽く感じられるぶんだけヘッドスピードが上がりやすく仕上がっている。この振り切りやすさにより、前作より飛距離性能がアップしているのだろう。
弾道調整機能でフェースの向きを変えられるが、ロフト角9度のモデルに関しては、スライサーがつかまった球を打ちづらい。スライサーよりも左のミスを軽減したいフッカーのほうが扱いやすく、飛距離を稼げるドライバーである。