ダンロップ スリクソン Z565 ドライバー
打ってみると?
試打クラブのロフト角は9.5度、シャフトは『Miyazaki Kaula MIZU(水)』の50g台のSフレックスだ。素振りをしてみると、シャフトの中間部分にしなりのポイントがあるのがわかる。
まずはシャフトに合わせてヘッドスピードをやや落として打ってみると、「スパン」と乾いた金属音とともに、直進性が高いストレート弾道の球が飛び出した。
球離れは速くはないが、インパクト音は弾き感が大きく、力強くボールが飛び出していく。ヘッドが大きめな割に重心距離はさほど長くないようで、インパクトゾーンではイメージ通りにヘッドが返る。スライサーがドローを打てるほどではないが、大型ヘッドにありがちなつかまりの悪さ、ヘッドの返りづらさがない。
そして印象に残ったのが、スピン量の少なさだ。兄弟モデルの『Z765』と同じく、低スピン弾道がオートマチックに打てる。弾道計測してみると、打ち出し角が12~13度でスピン量は2300~2800回転。前作『Z545』と比べてみても、300回転ほどスピンが少ない弾道が打ちやすく仕上がっている。リアルロフト角がそれほど大きくないこともあって、ヘッドスピードを46m/sぐらいまで上げても吹き上がる弾道にはならず、キャリーとランで飛距離を稼げた。
ヘッドの挙動はニュートラルで、ストレートに打つつもりでスイングするとストレート弾道。左右に曲げることよりも直進性が高い弾道が打ちやすくチューニングされている。兄弟モデルの『Z765』に比べるとつかまりが良くなっているものの、ゼクシオと比べるとつかまり具合はほどほどである。
『Miyazaki Kaula MIZU(水)』は手元がしっかりしていて中間部分がしなる中調子。ダウンからインパクトにかけては、しなった分だけしなり戻る。しなり戻るスピードは速過ぎず遅過ぎず。インパクトゾーンではシャフトの先端挙動が安定しているので、インパクトの再現性が高くなるように仕上がっている。
現行の『Zシリーズ』の低スピンの度合いは、市販ドライバーの中でもトップクラス。今回試打した『Z565』も、スピンを減らして飛距離アップが狙える。さらに左右の曲がりを抑えて直進性の高い弾道を求めるゴルファーには、イメージ通りの弾道が打ちやすく、満足度が非常に高いドライバーである。