操作性と飛距離が向上「ピン G400 ドライバー」
打ってみると?
試打クラブは、ロフト角9度の純正シャフト「ALTA J CB」のSフレックス。ワッグルすると、手元がやや硬く、中間部分から先端がしなる。
アドレスしてみると、フェースはやや開いた感じになる。リアルロフト角もそれほど大きくなさそうだ。前作同様、ノーマルポジションだと、スライサーよりフッカーの方が構えやすい顔つきだ。
素振りでシャフトがしなり戻るタイミングを確認してから、やや軽めにスイングしてみた。1発目は狙い通りのストレート弾道。重心距離は長そうだが、ヘッドがやや小ぶりになったぶん、つかまりが良くなっている。
これまでのピンのドライバーと比べると、ヘッドの挙動をコントロールしやすい。1発目から芯を食ったし、続けて打っても芯に当たる。今回の「G400」は、振った時の動的バランスが実にいい。
ヘッドスピードを46m/sまで上げて弾道計測すると、打ち出し角は12~13度で、スピン量は2200~2600回転。フェース上側で打つと、スピン量は1800~2000回転前後まで抑えられ、キャリーだけではなくランでも飛距離を稼げた。
印象に残ったのはコントロールのしやすさ。オートマチックに直進性の強い弾道が打てるタイプで、ドローをイメージすればドロー、フェードをイメージすればフェードが打てる。本来、直進性とコントロール性は両立しづらいのだが、この「G400」はそれを見事に実現している。男子ツアープロに人気が高いというのもうなずける。
また、モデルチェンジでインパクト音も大きく変わり、「G400」は打音も打感も、これまで以上に爽快感をもたらしてくれる。
純正シャフトのSフレックスは、トップからダウンスイングへの切り返しで中間部分が適度にしなり、タイミングが取りやすい。インパクトゾーンでは先端がスピーディーにしなり戻るので、つかまりが良く、かつ高弾道が打ちやすく仕上がっている。
前作とはソールのカラーリングもガラリと変わった「G400」。見た目だけでなく、1発目から打感、操作性、飛距離性がアップしていることを実感した。重心距離が長めのドライバーと相性が良いゴルファーにとっては、満足度が非常に高く、大いに食指が動くモデルだろう。