スライサーの強い味方「グローブライド オノフ ドライバー 赤」
打ってみると?
試打クラブはロフト角9度。シャフトは純正「MP-518D」のSフレックス。ヘッドを地面にソールさせると、フェースは少し左を向く。シャフトをワッグルすると、手元が硬めで、中間から先端が大きめに鋭くしなる。
まずは、やや軽めに打ってみた。甲高い金属的なインパクト音とともに、やや高めに打ち出されたボールはドロー弾道。フックフェースなのに加え、インパクトゾーンではヘッドが返りやすく、つかまりの良さが手に伝わる。見た目からもつかまりやすさを感じるので、スライサーの味方になってくれそうだ。
だが、このドライバーは意図的にフェードやスライスを打つのが難しい。イメージよりもヘッドが返りやすいので、カット軌道で右に曲げようと思っても、つかまった弾道になりやすいからだ。
ヘッドスピードを45m/s前後に上げて打弾道計測すると、フェースの弾き感がさらに増し、スピン量は2500~2800回転。この数値は前作と同じぐらいだが、今回のモデルは数値変化の幅が少ない。スピン量が安定しているから、弾道の高さ、キャリーの出方も安定している。意図的にフェースのやや上側で打ってみると、スピン量は1700~2200回転まで減り、キャリーとランで飛ばせる弾道になった。
シャフトは手元剛性が高めで、中間から先の部分が大きめにしなる。切り返しでは中間部分がしなり、ダウン以降は鋭くムチのように先端がしなり戻る。インパクトゾーンではフェースが返る方向にしなり戻るので、これもドローの打ちやすさにつながっている感じがする。
デザインの変化だけでなく、フェースの弾き感は前作を上回っているのが実感できる。フッカーにはつかまり過ぎる怖さもあるが、前作と同様、つかまりが良くてドローが打ちやすい。右へのミスを軽減させたいスライサー、ドロー弾道で飛距離を稼ぎたいゴルファーにとっては、大いに期待に応えてくれるクラブだろう。