マーク金井の試打インプレッション

やさしくつかまりドロー弾道で飛ばす「プロギア RS E ドライバー」

2019/06/25 05:00

打ってみると?

試打クラブは表示ロフト角9.5度。アドレスするとフェースはスクエア感が強く、狙った方向に打ち出すイメージが出る。Wクラウン構造でフェース面がしっかり見えるが、リアルロフト角は大きくなさそうだ。

ワッグルしてみると、シャフトの中間部分から先端部分にしなりのポイントがあり、硬さは純正シャフトのSとしては平均的だ。

まずは軽めのスイングで打ってみた。「シュパーン」と澄んだ金属音とともに、ボールは力強く飛び出した。他のRSシリーズと同様にたわみが大きく、ボール初速がしっかりと出ている。

まっすぐ打つつもりでスイングしているにも関わらず、つかまりが良いドロー弾道になる。重心が深く、重心角が非常に大きいからだろう。ダウンスイング後半からインパクトにかけては、ヘッドが反時計回りに回転したがるのが手に伝わり、結果的にドロー弾道につながるのだ。

ヘッドスピードを45m/s以上に上げても、ヘッドの挙動は変わらない。フェードを打とうとしても、弾道はストレートから軽いドローとなる。球筋を打ち分けるタイプではなく、とにかくつかまった球が打てるドライバーだ。

弾道計測してみると、打ち出し角は12度前後で、スピン量は2600~2900回転。ことさら低重心という感じではないが、フェース上部で捉えると、スピン量は2300~2600回転となり、低スピン弾道でしっかり飛距離を稼げた。

試打して強く感じたのが、ミスに対する強さ。打点位置が多少ずれても、ヘッドがぶれにくく、ボール初速が落ちづらい。少々ミスヒットしても、フェースの反発が落ちないのだ。

「Speeder EVOLUTION for PRGR」は手元がしっかりしていて、中間部分がしなる中調子。前回試打した「RS RED」に比べると、シャフトの剛性感が強く、ダウンからインパクトにかけてはしなり戻りがスピーディーだ。

手元側のトルクが大きいので、切り返しのタイミングが取りやすい。シャフトの挙動をつかみやすく、かつフィニッシュまでしっかり振り切れる。加えて、クラブが軽すぎないので、打ち急ぎのミスも出づらい。

RS E ドライバー」は、メーカーの意図通り、つかまりの良さが際立っている。ボールをつかまえるのが苦手な人や、大型ヘッドだと右のミスが出やすい人、スライスを軽減したいゴルファーにとっては、方向性が良くなるだけでなく、飛距離アップにもつながるだろう。

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プロギア
発売日:2019/04/19 参考価格: 73,440円