マーク金井の試打インプレッション

飛び系アイアンと好相性「日本シャフト NSプロ 950GH neo」

2019/09/03 05:00

シャフトの挙動

今回のシャフト試打で使うヘッドは2種類。硬さSで使うのはタイトリストの「718 AP3 アイアン」、硬さSRとRで使うのが日本シャフトのオリジナルヘッドとなる。

まずは硬さSのシャフトを手にしてワッグルしてみた。明らかに異なるのが、中間部分のしなり具合。「NSプロ 950GH」は中間部分がクイッとしなったが、「NSプロ 950GH neo」にはそれがない。中間部分の剛性が高く、そして先端側がクイッと少ししなる。

まずはやや軽めに打ってみた。トップからダウンの切り返しでは「NSプロ モーダス3 ツアー105」ほどではないが、手元がわずかにしなる。ただし中間剛性が高いので、シャフトのしなり量は控えめだ。硬さSだが、体感的には「NSプロ 950GH」よりも硬く感じ、しっかりしていて、「中折れ」する感じがまったくない。

ダウンスイングからインパクトにかけては、シャフト先端側のしなり戻りが鋭く、これも明らかに異なる点だ。これによって打ち出し角を高く、スピンが少し増える弾道でオートマチックに打つことができるのだろう。

続いて硬さSRに持ち替えて打ってみた。挙動はSとほぼ変わらないが、SRはわずかに手元側が軟らかい。感覚的には「NSプロ 950GH」のSとほぼ同じ硬さだ。

SRに続いてRを打ってみると、こちらはシャフト全体が軟らかく、スチールシャフトならではの「ボヨヨーン」というマイルドなしなりを感じる。切り返しでシャフトの手元側のしなりが明確に手に伝わるので、タイミングが取りやすく、打ち急がず気持ち良く振り抜ける。

つかまりに関しては、どのフレックスもニュートラルでヘッドの性能を素直に引き出してくれる。先端側の動きはやや大きめだが、ダウンブローに打っても、払うように打っても、ヘッドの挙動は安定していた。

「950GH」のネーミングは踏襲されているが、しなりの特性はがらりと変わっている。重量帯こそ同じだが、シャフト中間部分の剛性を上げたことで、軽量スチールの弱点であった中折れ感が払拭され、高い打ち出し角とスピンが入りやすいシャフトに生まれ変わった。

100グラム前後の重量帯で、手元側が適度にしっかりしたシャフトと相性がいい人や、ストロングロフトのアイアンを使っている人にとっては、非常に満足度が高いシャフトだろう。

【適正ヘッドスピード】
NSプロ 950GH neo(硬さS):43~47m/s

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日本シャフト
発売日:2019/09/05 オープンプライス