マーク金井の試打インプレッション

ヘッドが進化 安定のストレート弾道と飛び「ヤマハ RMX 120 ドライバー」

2019/11/05 05:00

打ってみると?

試打クラブはロフト9.5度。シャフトは純正シャフトに位置付けられる「TMX-420D」の硬さS。ワッグルすると、中間部分から先端にかけてクイッと適度にしなってくれる。

まずはシャフトの挙動を確かめるために、やや軽めに打ってみた。「スパーン」というチタンらしい金属音とともに、ボールはやや低めに飛び出した。フェースの弾きが良いので球離れはやや早めだ。

ストレートボールを意識してスイングすると、ストレートから軽いフェード弾道となった。前作「118」に比べると重心距離が長いためか、ヘッドが返りづらい。

ただし重心が深く、重心角が適度にあるので、右にスッポ抜ける感じはなく、直進性の高い弾道をオートマチックに打てる。ドローを打つのは少し難しく感じるが、ストレートから軽いフェード弾道が打ちやすいドライバーだ。

印象に残ったのが、弾道の安定性。「118」に比べると明らかに慣性モーメントが大きく、多少芯を外してもヘッドがブレない。ミスヒットしても左右の曲がりが少なく、距離の落ち込みも少ない。

また、インサイドからヘッドを入れても強いフックにはなりづらく、アウトサイドからカットにヘッドを入れてもスライス弾道にはなりづらい。球を曲げようとしてもイメージほどは曲がってくれないドライバーだ。

ヘッドスピードを45m/sぐらいに上げて弾道計測すると、中弾道でほどよいスピン量。打ち出し角は11~12度で、スピン量は2600~2900回転。フェースのやや上側でヒットすると2300~2500回転となり、放物線弾道で飛距離を稼げた。

純正シャフト「TMX-420D」は切り返しで中間部分がほどよくしなり、インパクトゾーンでは先端側がしなり戻る。しなり戻りの加速感も適度で、タイミングが取りやすいタイプのシャフトだ。

1発目から慣性モーメントの大きさを感じることができ、従来の100番台のドライバーの中では、最も直進性が高い弾道が打て、ミスの許容範囲も広がっている。ストレートな弾道で飛距離を伸ばしたいゴルファーにとっては、非常に満足度が高いドライバーである。

クラブを計測してみると?≫
1 2 3 4 5
ヤマハ
曲がらず安心して叩ける
発売日:2019/09/06