筒康博「ATTAS版ディアマナ」

―率直な印象は？
「『ATTAS JACK』は、『ATTAS』シリーズの中で一番クセの少ないシャフトと言えます」

―クセが少ない…？
「はい。前作の『The ATTAS』もクセが少ないと言われていましたが、全体的なしなり量は大きいモデルでした。『The ATTAS』は、硬く感じなくて動きがあるという意味でのクセの無さ。一方『ATTAS JACK』は、しなる量がそもそも小さい。シャフト自体の運動量を抑え、動き自体が少ないという意味でのクセの無さなのです」

―なるほど。しなり量が小さいのですね？
「シャフトのしなりとしなり戻りに、このタイミングでないとしっかり打てない、というストライクゾーンが狭くないのです。どのようなタイミングにもアジャストしてくれる、クセのないシャフトなのです」

―特性は？
「『ATTAS』シリーズは代々クセが強すぎて、誰もひと言で説明できないのですが、この『ATTAS JACK』は例えるなら“ATTAS版ディアマナ”。シャフトの運動量が少なく、とりあえず誰でも打ててしまうモデル。その分ヘッドとの相性がそのまま影響します。ボールが上がりにくいヘッドだとドロップしたり、逆に適正ロフトのヘッドと合わせるとめちゃくちゃ飛んだりします」

―弾道は？
「中間剛性が高いシャフトなので、高弾道派と低弾道派に分かれると思います。中間剛性が高いとスイングタイプによっては、先端がビュン！ と走る実感を持てない人もいるかもしれないです。ハイロフト系のヘッドを使っていないと、なかなか強弾道は生まれにくい気がします」

―どのようなヘッドが合う？
「最新モデルでいえば、プロギアの『NEW egg 5500 ドライバー』や、ヤマハの『RMX 220 ドライバー』など、ボールが上がりやすいヘッドとの相性は良いと思います」

―どのような人向き？
「スイング時のタメや粘り、ヘッドターンなど、シャフトにあまり繊細さを求めない人。自身の体の回転で振っていける人向けでしょうか。シャフトの好みがはっきりしている人にはあまり向いていないモデルといえそうです」

※使用スペック／5(硬さR・約55g)、使用ヘッド：テーラーメイド M6 ドライバー（ロフト角9度）

筒康博（47）
変幻自在に球を操るクラブフィッター。クラブフィッティング＆レッスンスタジオ「PCM Labo」総合コーチ。プロアマ問わず7万人以上のゴルファーにアドバイス経験をもつ。身長168cm。

• 1WのHS30m/s台・西川みさとの場合
• 1WのHS50m/s台・万振りマンの場合