APEX Ai200 アイアンを西川みさとが試打「ライバルはT150? 本格派中空」
ブランド誕生10周年Aiフォージドアイアン HS40m/s未満の女子プロ評価は!?
APEX Ai200 アイアンをHS40未満の女子プロが試打したら…【西川みさと】
精悍なルックスとやさしい性能で国内外問わず多くのファンを獲得しているキャロウェイ「APEX」シリーズ。ブランド誕生から10周年という記念すべき年に、「Aiスマートフェース」を搭載した新たなフォージドアイアンとしてリニューアルした。今回はそんな注目シリーズから、よりシャープな形状の「APEX Ai200 アイアン」をヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずは、1WがHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「前評判通りの打感と性能 気になるのはシャープすぎる見た目(?)」
―率直な印象は?
「見た目のフォルムは美しく、クセのないきれいなヘッド形状は見惚れてしまうほどです。フィーリングは硬くなく、やわらかすぎることもない、多くのゴルファーに打ちやすく感じられる程よい感触が得られます。長年愛されているブランドとしてツアーでも定着している『APEX』の最新作として、期待通りといえる性能ではないでしょうか。実際の試打でも、ミスヒットして薄い当たりがありましたが、結果として大きなミスにならない。許容範囲内で飛んでくれるミスの強さを実感できました」
―見た目は高評価?
「そうですね、美しさが備わっている半面、小ぶりなサイズ感がちょっと私にはハードに映ってしまいました…。飛距離もそれほど行っていなかったので(総距離:平均143.2yd)実戦で使うにはちょっぴりハードかなー。前作は見た目はスッキリきれいで、飛びすぎるわけでもなく飛ばなすぎるわけでもなく、文句なしと評しました。が、今作は逆にシャープさが目立っている印象。最新の他社モデルの流れも影響しているのか、前回よりもヘッドが小さく見え、やさしさを感じるまでに至りませんでした。つかまり具合は継続していて好感触だっただけに、ビジュアルから来る難しいイメージが少しマイナスに影響してしまったかなと感じます」
―兄弟モデル「APEX Ai300 アイアン」と比べると?
「同シリーズですが、『Ai300』とはまた顔立ちが全く異なる印象を受けます。『Ai300』はグースが大きく、安心感は絶大でやさしさに振ったルックス。シビアすぎる『Ai200』に比べ、こちらは寛容性を大きく感じる見た目で、弾道的にも楽にボールが上がり、やさしさ満点といった特徴です。『200』『300』の間がやや広く感じられる2モデルの関係性。同シリーズ内で特徴が明確に差別化され、選びやすくなったといえます」
―他社の中空構造アイアンと比べると?
「たぶん前作が登場した頃より中空モデルのラインアップが増え、それぞれの印象もだいぶ変わったと思われます。特にネーミングが近しいこともあり、すぐに思い浮かぶのはタイトリスト『T200 アイアン』だと思います。ですが、今作は比べるとだいぶツアープロ向け。同シリーズであれば上位モデル『T100 アイアン』『T150 アイアン』のほうが近しい性能といえるかもしれません。『T200』の大きさや懐(ふところ:ネックとフェース面とのつなぎ目)の広さまでは感じなかったので、対比するなら『T150』になるでしょうか」
―使用シャフト(「NSプロ 950GH neo」)を調整すればシビアさは柔和する?
「うーん…、確かに現在使用しているアイアンには日本シャフト『Zelos 7』を入れているので、今回の試打で使用した日本シャフト『950GH neo』はややハードスペック。そこを調整すれば何とかとは思いますが、ただ、私にはこのくらいのヘッドの大きさ自体がちょっと難しく感じてしまう…。重量やスペックを大きく変えるよりも、もうひと回り大きければ…という感じ。そうなると私には『Ai300』一択ということになるでしょうか。うーん…(※次回は『Ai300』を試打評価)」
―どのような人向き?
「結構アイアンを(入射角を)上からしっかり打ち込める人かなと思います。ある程度HSがあって、アイアンが得意な人向き。メイン対象は、現在アベレージ向けよりもツアープロ向けモデルを使用している層になるでしょうか。特に非力な女子やシニア層の皆さんには、ちょっと小ぶりな形状がキツく感じられてしまうように思います。少し心配という人は、『Ai300』も視野に入れて検討することをお勧めします」
1WのHS30台は危険!? 対象は40m/s以上か【総合評価3.7点】
【飛距離】3.5
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】3.5
【構えやすさ】3.5
・ロフト角:30度
・使用シャフト:NSプロ 950GH neo(硬さS)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋
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