コブラ「キング RADSPEED ドライバー」の評価は！？

2020年に発売されたコブラ「キング SPEEDZONE ドライバー」に続き、新たな初速スピード性能を搭載した「キング RADSPEED ドライバー」。ソール前後にあるウエイトの距離を戦略的に配置することで、低スピン化を実現し、強い弾きと初速を生む。そんな注目モデルをヘッドスピード（以下HS）の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は！？

• 1WのHS30m/s台・西川みさとの場合
• 1WのHS40m/s台・筒康博の場合

「コブラっぽさ全開！ 見た目は好みだけど…」

プッシュアウト気味に右へ大きく曲がる結果に

―率直な印象は？
「同社のドライバーは、以前から好みのデザインで、この『RADSPEED』も好印象に映りました。三角形に近いヘッド形状や複合素材(コンポジット)の独特の打感など、コブラならではの特徴が、そのまま継承されているように感じます」

同社独自のウエイト理論により低スピンを実現した構造

―実際に打った印象は？
「アライメントが取りやすく、ターゲットに対して合わせやすいので、構えやすさという点では、とても信頼が置けるモデルだと思います。ただ、実際にスイングして分かったのは、ヘッドが効きすぎるということ。切り返しからインパクトまでのヘッドの返りが遅く、振り遅れのミスが多く出てしまいました。ソールウエイトが装備されていますが、その重さを軽くするなどの調整が必要だと思います」

「∞」のマークが美しいCNCミルド加工を施したフェース面

―他社モデルよりヘッドが効いている？
「そうですね。同時期に発売されたテーラーメイド『SIM2 ドライバー』やキャロウェイ『エピック MAX LS ドライバー』よりも、ヘッドが効いていると思います。フェースを開いて閉じようとしても、私のパワーでもヘッドが暴れすぎて制御不能でした。重いトンカチを釘にめがけて、しっかり振り下ろせる人でないと、使いこなすのは正直難しいと思います」

前方2カ所に固定した16g(8g×2)と交換可能な中央8gのウエイト

―前作「キング SPEEDZONE ドライバー」と比べてどう？
「『SPEEDZONE』は、昨年このコーナーで試打した後、実際に購入しました。それほど飛距離性能を評価していたのですが、使っていくと徐々にウエイトの重さが気になり、思うようにコントロールできないことに気が付きました。『RADSPEED』も同じように、フェースの開閉が難しくなるほどヘッドが効きすぎて操作しにくい。どちらもブライソン・デシャンボーのようなパワーがないと、使いこなせないかもしれません（笑）」

同シリーズ全モデルに装着された「アーコス キャディ」

―兄弟モデル「XB」「XD」と比べてどう？
「『XB』は、とてもヘッドのバランスが良く、3機種の中では一番コントロールしやすいです。飛距離も出ますし、方向性も良い。狙い通りに真っすぐ、ストレートな弾道が打てるので、直進性の高いモデルだと思いました。一方の『XD』はつかまりが良く、正真正銘のスライサー向け。頑固なスライスに本当に悩んでいる人以外は、使うメリットはあまりないように感じます」

「ウエイトやシャフトで自分好みに調整すれば問題なし」と万振りマン

―どのような人向き？
「販売時のセッティングそのままの状態で使うと考えると、うまくクラブを扱える人でないと厳しいと言えます。ヘッドを真っすぐ引いて、真っすぐ出せるタイプのゴルファー向き。自分のように開いて閉じるタイプにはあまりおすすめできません。シャフトのしなりを巧みに使い、ヘッドの重みをボールにしっかり伝えられる中上級者。クラブの使い方をしっかり理解して、実際そのように扱える人に向いていると思います」

3点△から5点◎まで 点数の高低差大【総合評価3.7点】

【飛距離】4.0
【打 感】3.5
【寛容性】3.0
【操作性】3.0
【構えやすさ】5.0

・ロフト角：10.5度
・シャフト：スピーダー エボリューション for RADSPEED(硬さS)
・使用ボール：リトル・グリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力／トラックマンジャパン株式会社、リトル・グリーンヴァレー船橋

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