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クラブは“顔”が命! 2019秋の最新アイアンを見比べ隊(後編)

2019/12/10 11:45

アイアン総勢16本! 後編(8本)は“国産”中心に

2019年9月から12月までに発売された8モデル

第一印象となるクラブの“顔”を、クラブ設計家・松尾好員氏の解説付きで紹介していく「クラブは“顔”が命!」シリーズ。2019年の夏から秋にかけて発売された珠玉アイアンの中から、外国産ブランドを中心にお届けした前編に続き、ゼクシオ、ミズノ、JGR、RMX といった人気の国産ブランドを揃えてみた。

王道を継承した安心感「ゼクシオ イレブン」

ロフト角:28度(7I)、長さ:37~37.25インチ(7I)、定価:税込13万2000円(5本セット)

ダンロップ「ゼクシオ イレブン アイアン」は、従来の同シリーズを継承した安心感のある顔立ちです。強いグースネックと丸みのあるトップラインで、球を包み込む雰囲気をもたせ、つかまりやすさを演出。特にフェース縦の長さがとても長く、トウ寄りのミスヒットに強い印象を与えることで、全体的な安心感につなげています。

フォージドの流れをくむ「ゼクシオ エックス」

ロフト角:29度(7I)、長さ:37インチ(7I)、定価:税込13万2000円(5本セット)

ダンロップ「ゼクシオ エックス アイアン」は、「イレブン」よりスクエア感を重視し、「ゼクシオ フォージド」シリーズの流れをくむフェース形状といえます。フェース縦の長さは平均並みで、グースの入り方はそれほど強くありません。ただ、トップラインに丸みをもたせ、球を包み込む雰囲気を出している点は「イレブン」と同様です。

まさにTHEプロモデル「ミズノプロ 120」

ロフト角:34度(7I)、長さ:36.75インチ(7I)、定価:不明(カスタム専用オーダー)

ミズノ「ミズノプロ 120 アイアン」は、プロモデルらしくフェース縦の長さは短めで、ストレートネックです。フェースには“逃げ感”があり、フェード系弾道をイメージしやすい顔つき。「ミズノプロ」シリーズ一貫とした特徴として、フェースのトウ側を高くせず、アップライトに見えすぎない設計でつかまりそうな印象を抑えています。

ターゲット層が広い「ミズノプロ 520」

ロフト角:32度(7I)、長さ:36.75インチ(7I)、定価:不明(カスタム専用オーダー)

ミズノ「ミズノプロ 520 アイアン」は、安心感のあるオーソドックスなフェース形状で、「120」と同じくフェースのトウ側を高くせず、アップライトに見えすぎない設計となっています。操作性がありながら、適度なグースネックで球をつかまえるイメージももてることで、多くのユーザーにおすすめできるアイアンといえます。

つかまるけれどつかまりすぎない「ミズノプロ 920」

ロフト角:30度(7I)、長さ:36.75インチ(7I)、定価:不明(カスタム専用オーダー)

ミズノ「ミズノプロ 920 アイアン」は、フェース縦の長さが長く、トウ寄りのミスヒットにも強いイメージがもて、強いグースネックで球をつかまえやすい印象を与えています。つかまりやすい設計の反面、「120」「520」同様のアップライトに見えすぎない形状にもしてある点が、ミズノのアイアンに対するこだわりを感じます。

強めのグースが特徴「JGR」

ロフト角:28度(7I)、長さ:37~37.75インチ(7I)、定価:税込11万5500円(5本セット)

ブリヂストン「ツアーB JGR HF3 アイアン」は、長いフェースと強めのグースネック、丸みのあるトップラインで、球をつかまえるイメージをもたせています。フェースのトウ側を高くすることでアップライトに見せつつ、グースの度合いを強めにしてあることにより、球がつかまりにくい人やスライスが多い人向けのモデルといえます。

グースが利いたプロモデル「RMX 120」

ロフト角:31度(7I)、長さ:37インチ(7I)、定価:税込11万8800円(6本セット)

ヤマハ「RMX 120 アイアン」は、プロモデルの割にグースが利いている点と、フェースのトウ側の高さが高くなっている点が特徴です。フェースのトウ側が高いことでアップライトに見える設計。ですが、ストレート系のトップラインで“逃げ感”をもたせてあることで、全体的にはフェード系弾道をイメージしやすい形状となっています。

やさしさ溢れる「RMX 220」

ロフト角:29度(7I)、長さ:37~37.25インチ(7I)、定価:税込11万5500円(5本セット)

ヤマハ「RMX 220 アイアン」は、長いフェースと強いグースネック、丸みのあるトップラインにより、全面的につかまり感を演出しています。「120」との違いは、アベレージゴルファーにも安心感がもてる形状や設計。逆に共通している部分は、フェースのトウ側が高めでアップライトに見えやすく、つかまり感を強調している点です。

26度から34度まで… ストロングロフト順

7番アイアンのロフト角を表示(カタログ値)

自分好みの“顔”は見つかっただろうか? 今回ご紹介した全16本(7番アイアン)のロフト角を小さい順(ストロング順)で並べてみた。16本の平均ロフト角は29.78度。寝ているものから立っているものまで、バラエティに富んだラインアップということが分かる。アイアンを選ぶ際の参考にしてみてはいかがだろうか。

前編と合わせてチェック→→クラブは“顔”が命! 2019秋の最新アイアンを見比べ隊(前編)

■ 松尾好員(まつお・よしかず) プロフィール

神戸大学工学部卒業後、住友ゴム(ダンロップ)に入社し、クラブの設計開発に携わる。世界4大メジャーで最も多くの選手にクラブを提供した日本人クラブデザイナーとして知られる。現在ジャイロスポーツを主宰。

クラブは“顔”が命! 記事一覧

ダンロップ
発売日:2019/12/07 参考価格: 132,000円
ミズノ
ミズノなのに、やさしい。
発売日:2019/09/20
ブリヂストン
飛距離、打感、操作性の三拍子が揃う
発売日:2017/09/22 参考価格: 129,600円
ヤマハ
飛距離、高弾道、寛容性。3つの性能を併せ持つ高機能アスリートアイアン
発売日:2019/09
ヤマハ
キャリーを出せる飛びのアイアン。飛びとやさしさに特化した「プラス1番手」のさらなる進化
発売日:2019/09/06