ミタナラバコウタロウ優等生と問題児? タイトリスト「TSi」シリーズを本音で解説 ~ミタナラバコウタロウ~
2021/05/12
ゴルフレッスンスクール「ゴルフテック(GOLFTEC)」の三田貴史コーチ(ミタ)と吉田幸太郎コーチ(コウタロウ)が、話題の最新クラブを“忖度なし”で解説する動画コンテンツ『ミタナラバコウタロウ』。今回は、4タイプがそろったタイトリスト「TSi」シリーズのドライバーを解説する。三田コーチが賛辞を並べる展開に、進行役の吉田コーチが「ミタナラバコウタロウっぽくないじゃないですか…」と漏らす一幕もあった各タイプの性能とは?
“タイトリスター”を裏切らない
シリーズ全体の印象について、三田コーチは「どのモデルでも初速が非常に高いレベルで出る。顔もいいし、打感もいい。昔からのブランドイメージを守っていて、“タイトリスター”と言われるファンを絶対に裏切らない」と述べ、当コーナーでは珍しく(?)ポジティブな本音を並べた。吉田コーチの「タイトリスター…って言うの?」との突っ込みにも「勝手に作っちゃった」と明るく返し、オープニングから高評価の予感を漂わせて各モデルの解説へと進んだ。
初速は“軽量ヘッド最速”「TSi1」
まず「TSi1 ドライバー」について三田コーチは、「とにかく超軽量。非力なゴルファー、女性やシニアでも扱いやすい」と説明。「ゼクシオよりも軽い」というヘッド重量の計測値は189gとのことで、「通常のヘッド(約200g)からスイッチすると、ガラッと振りやすさが上がる」という。
さらに、左右の慣性モーメント(MOI)は前作の「TS1 ドライバー」よりも向上。ミスに対する寛容性を備えていることに加え、重心位置がフェース中心より上部にあることでスピンも入りやすいとのこと。新素材を採用した「ATIフェース」により初速アップも実現し、「軽量ヘッドの中では最速の初速性能」と太鼓判を押す。つかまり具合も標準以上ではあるが、重心位置がややトウ寄りにあることで「完全にスライスを消せるヘッドではない」との注意点も挙げた。
超万能ヘッド「TSi2」 操作性が高い「TSi3」
昨秋に発売された「TSi2 ドライバー」「TSi3 ドライバー」に移っても、三田コーチの高評価は止まらない。「TSi2」においては「左右のMOIが5300g・cm2の超万能ヘッド」と総評し、ピンの「G」シリーズに匹敵する高MOIを誇るという。「では“方向性重視型”なんですね」と反応した吉田コーチに対して、「…と思うじゃないですか。違うの」と返す三田コーチ。「このモデルは設計がすごい。MOIは高いけれど、フェース上の重心がほかのどのモデルよりも低いから低スピンにもなる。左右のブレを抑えて、低スピンの球を打てるという要素が全部そろっている」と滑らかな口調で解説した。
適正ゴルファーについては、重心位置がトウ寄りにあることで「スライスしちゃう人はダメ。前作の『TS2 ドライバー』よりも絶対につかまらない」と警告。また、ヘッド形状については「後ろに伸びすぎて、なんかオバケみたい」と例える“ミタ的”見解も…。
シリーズで唯一可変ウェイトを搭載する「TSi3」について、三田コーチは「重心位置はほぼフェースセンターで、操作性が高い」モデルに位置づける。吉田コーチが「“ザ・タイトリスト”ですね」と表現すると、三田コーチは「初速は安定して高いし、MOIも十分。可変ウェイトで左右の重心も変えられる。けっこうスイッチした方は多いんじゃないかな?」と続け、いつになく辛さ控えめのトークで進行した。
430ccの“問題児”「TSi4」
吉田コーチが「問題児の登場でございます」と切り出したのは、ヘッド体積430ccの「TSi4 ドライバー」。三田コーチも苦笑いで「久々に見た、後方にウェイトがないモデル」と続け、いかにもハードさが伝わってくるヘッドを眺めた。MOIの数値は、近年のモデルではかなり低めの4200g・cm2とあり、「尖っていますね~。MOIボケしている僕からしたら、少ないじゃなくて、ないですよ」(笑)と吉田コーチ。
その吉田コーチが試打をしたところ、「ちゃんとフェースセンターに当たっているのに、バックスピン量は900rpm」という“超”低スピン。三田コーチも「1000rpm半ばでした」とのことで、「われわれのヘッドスピード(ミタ:46m/s、コウタロウ:51m/s)では、このポテンシャルを生かせない」と無念さをにじませる。「恩恵を受けられる人はほんの一握り。アベレージゴルファーは、くれぐれも触らないで下さい」と念押しした。
動画内では、4モデルの性能紹介に合わせて、フェース上の重心位置と出球の傾向などについても解説。一般的なヘッド特性をより深く知りたいゴルファーは、漏れなくチェックしてほしい。
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