カーボンウッドの性能と適性は? テーラーメイド「ステルス」3タイプを解説
軽量で高強度のカーボンを重ね合わせた深紅のフェースが印象的なテーラーメイドの意欲作「ステルス」ドライバー。シリーズ全体の印象と各タイプの特性について、
実際に試打をしたレッスンスクール「ゴルフテック」公認クラブフィッターの三田貴史コーチに聞いた。
初速&高さ 相反の関係から「仲良し」に
今作は「ステルス ドライバー」、「ステルス プラス ドライバー」、「ステルス HD ドライバー」のラインアップ。三田コーチは、試打をした印象について「これはスゴイです」と切り出すと、「全体的にボールが上がりやすくて、初速性能がすごく高い。通常なら、ボールが上がるとスピン量が増えることで初速は減りやすくなるのに、相反する部分が仲良くなっていることにビックリ」と続け、驚きを隠さなかった。
「フェース重量はチタンの約半分(44%)。その余剰重量をタイプに合わせて、より最適に配分できた」という最新カーボンウッド。自分に合った一本をチョイスするに当たり、知っておきたい各タイプの解説は次の通りだ。
ステルス ドライバー
誰でも扱いやすいスタンダードタイプ
「3タイプの中ではスタンダードな位置づけです。重量が後方にしっかりと配分されている感覚で、重心はシリーズで最も深いと思われます。そのぶんボールが高く上がりやすいし、ベースの構造としてカーボンフェースにより初速が引き上げられているモデルなので、誰でも距離を出せて扱いやすいドライバーという印象です」
ステルス プラス ドライバー
浅重心ながら幅広く扱える 弾道調整の効果も◎
「ソールのフェース寄りに唯一スライド式のウェイトを搭載しており、重心は最も浅めだと思います。ある程度のヘッドスピードは求められる印象ですが、同じく低スピンタイプの前作『SIM2 ドライバー』と比べると、圧倒的にボールは上がりやすくて扱いやすい。ヘッドスピード40m/s台前半くらいであれば十分に対応できます。ウェイトによる弾道調整の効果もけっこう顕著に出るので、使える人の幅が広がったように感じます」
ターゲット層
「ある程度のヘッドスピードがあり、飛距離を求める人は絶対に『プラス』だと思います。通常の『ステルス』と同じシャフトで打ち比べてみましたが、やはり『プラス』のほうがスピン量は下がり、初速がしっかりと出る。ハードに感じれば、好みの球筋によって通常タイプか『HD』を試すと良いでしょう」
ステルス HD ドライバー
上がりやすくて程よくつかまるドロータイプ
「重心位置をヒールに寄せたハイドロータイプです。前作で同じくドロー仕様だった『SIM2 MAX-D ドライバー』と比べると、より高く上がり、ドローが入りやすく感じました。過度につかまるという感じではなく、程よい具合に抑えられているので、通常の『ステルス』と同じように多くの人が扱えると思います。特性としては国産メーカーのドライバーに近い領域に入りますが、同じゾーンにある中でも『HD』はブッ飛ぶ印象。(国産メーカーは)きついなあ、と感じるのが正直なところです」
打音&打感は「チタンよりも心地いい」
シリーズを通してボールを高く上げやすく、スタンダード・低スピン・ハイドローの3タイプが用意されたことで、「誰でも扱えると思うし、どのタイプでも前作(SIM2)よりも飛ばせる人が増えるように感じる」と総括する三田コーチ。過去に登場したカーボンフェースのドライバーは打音と打感に“難あり”ともされてきたが、「どちらもまったく気にならず、むしろチタンよりも心地よく感じた」とフィーリングへの評価も高かった。
あえて懸念点を挙げるとすれば、「もしかしたら、バックスピン量をそれほど多く求めない人、1000rpm台の後半くらいを維持したい人には不向きかもしれない」とのこと。前作「SIM2」シリーズと同じシャフトに挿し替えて打ち比べたところ、スピン量は「ステルス」のほうが多く入る傾向にあったという。「だけど、ステルスはそれで初速が出る。ソコがすごい」。やはり三田コーチにとっては、最終的に驚きのドライバーという評価に落ち着くようだ。
レッスンカテゴリー
- 基本動作アドレス グリップ スイング ドライバー バンカー 練習ドリル
- 弾道別スライス フック トップ ダフリ 高い 低い テンプラ
- スイング改善アドレス グリップ 振り遅れ インパクト フォロー
- 状況 クラブ別ドライバー アプローチ バンカー ラフ 傾斜 アイアン
- 中上級 応用ドロー フェード 距離感 マネジメント スピンコントロール
- ボディケアスキンケア ストレッチ 花粉症 筋トレ アレルギー
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