「レギュラーティで7000yd弱! 道南の“モンスターPar73”にいざッ」北海道カントリークラブ大沼コース/ゴルフ場Gメンが行く #13
全国に散らばるゴルフ場営業のスペシャリスト、通称「ゴルフ場Gメン」(GGM)たちによる恒例企画。全国各地のゴルフ場へ潜入し、コース攻略のポイントやグリーンの特徴、ラウンドに必要なマル秘情報を徹底調査する。その詳細なレポートを、ラウンド前の予習や予約のきっかけに役立ててほしい。第13回目は雄大な駒ヶ岳の麓に広がる「北海道カントリークラブ大沼コース」(調査Gメン/かなG・菱G)。
距離、距離、そして距離。北海道らしさ全開のPar73
こんにちは。北海道担当のかなGメンです。
北海道には広々としたコースが数多くありますが、今回訪れた「北海道カントリークラブ大沼コース」は、その中でもひときわスケールの大きさを感じるゴルフ場です。背後にそびえる駒ヶ岳を見ながら、打ち上げ、打ち下ろし、さらに池が絡む変化に富んだレイアウトが楽しめます。
まず身構えるのがその距離の長さ。総距離はレギュラーティで6930yd、コースレートは73.1と道内トップクラスです。しかもパーは「73」で、アウトコースにはロングホールが3つありますから、なかなかどうして…タフですよね。
もちろん飛ばすだけでは攻略できない難しさもあります。今回コースを案内してくれたのはベテランハウスキャディの進藤幸弘さん。過去に行われた「ニトリレディス」では、プロアマ戦で鈴木愛プロのキャディを担当した経験もあるそうです。その進藤さんが何度も口にしたのは、「ここのコースはピンフラッグを目印にプレーすること」という言葉でした。
つまり、距離が長いからといって無理にショートカットしたり、リスクを負った攻め方をすると痛い目に遭うということ。逆にグリーン上のピン位置を確認し、逆算して順番に攻略していけば、「意外とスコアは作れる」と進藤さんは言います。
大沼コースはグリーンにも独特の特徴があります。
一般的には「山から目がある」と言われますが、ここではなんと「駒ヶ岳に向かって目があります」と進藤さん。つまり駒ヶ岳の方向へ転がるボールは順目になりやすいということです。ラウンド中は「あれ、駒ヶ岳どっちだったべ?」と何度も山を探してしまいました。だからといってパットが入ったかというと…そんなに甘くないっしょや。
このように気持ちよくドライバーを振れる北海道らしいスケール感がある一方で、コースはなかなか手強いホールが続きます。9番と10番のロングホールはともに590ydと実に歯ごたえがあり、さらにリーディングが難しいグリーンが待ち受けています。まさに自分のゴルフが試される要素がぎっしりと詰まっているコースなんだべさ。
名物7番パー5は「欲張らない人」が勝つ
今回もっとも印象に残ったホールは左ドッグレッグの7番パー5です。レギュラーティでも545yd前後と距離があり、一見すると「飛距離がないと厳しい」と思わせるホール。ただ、進藤さんによれば、このホールは「欲張らなければパーを狙いやすい設計」だそうです。
それも「ピンフラッグを目印にプレーする」という戦略が当てはまります。ティイングエリアでグリーン周りのレイアウトを確認しておくのは必須です。グリーン手前左には大きな池が待ち構え、池を避けるルートも非常に狭い。花道はほとんどなく、周囲は深いラフとバンカーに囲まれています。つまり、ティショットがうまくいったとしても、2オン狙いはかなりハイリスク。まさに「行けそうで行けない」絶妙なレイアウトなんです。 進藤さんが言うように、ピン位置から逆算して、1打目、2打目を着実にフェアウェイに置いてく。そうすればパーの道も見えてくるということです。
ティショットは幸い左右の圧迫感は少なく、思い切ってドライバーを振ることができます。ロングヒッターは突き抜けに注意ですが、ここは飛距離よりもポジションが重要です。
そして2打目。池手前の150yd地点付近にあるIPフラッグを目標に、自分の得意距離が残る場所へ確実に刻みます。無理に前へ運ぶよりも、「次をどこから打つか」を考えることが大切。ピン位置を確認して、3打目をどの角度から打つかを逆算して決めるのが理想です。
実際、このホールは2打目を欲張った人ほど大叩きしやすいとか。パー5だから攻めたくなる、でも攻め過ぎると罠にはまる。その絶妙なバランスこそが、この7番ホールの面白さなのかもしれません。 と、ここまで偉そうに解説してきましたが、“言うは易し行うは難し”。実は私、このホールでしっかりボギーを打ちました。ボギーならオッケーか!?
ちなみにニトリレディス開催時でのこの7番ホールのエピソード、覚えている方いますかね? 一部の選手が隣の6番ホールを使って大胆なショートカットに挑戦したこともありました。大会週はレディスティだったこともあり、ちょうど6番を使いやすかったんでしょうね。一般ゴルファーは危ないので、絶対にマネしたらだめだべさ。
17番は浮島グリーンなのに意外とやさしい?
17番は池に囲まれた浮島グリーンのショートホール。レギュラーティでも125ydと距離は短く、ティイングエリアに立った瞬間、テレビで見るPGAツアー「プレーヤーズ選手権」の舞台、TPCソーグラスの17番を思い出しました。池に囲まれたグリーンを見ると、「これは嫌だな…」と思わず身構えてしまいます。
ところが、そんな我々の不安を見透かしたように進藤さんが一言。「大沼コースのショートホールでは一番やさしいですよ」。これまた我々の背中を押してくれるじゃないですか。
その理由は意外とシンプルでした。
もちろん距離の短さはありますが、実はグリーンがかなり横長。縦距離さえしっかり合わせることができれば、十分にグリーンを捉えられる設計なんです。左右の許容範囲は広く、仮に左へ外したとしても、見た目ほど池に吸い込まれていくことは少ないそう。
つまりソーグラス名物のように「グリーンに乗ってから池にこぼれ落ちていく」という悲劇は、そうそう起きないということ。もちろん絶対にないとは言い切れませんが…。
「池に入っても特設ティが用意されているので」と進藤さんはさらなるアドバイスをくれました。このコースでは珍しい救済措置とのことです。そう聞くと少し気持ちも楽になりますよね。ここは余計なことを考えず、番手を信じてしっかり振り切りたいところです。
ちなみに調査ラウンドでは、菱Gメンがピン直撃のスーパーショットを披露。「これは楽々バーディだべ!」と、全員が思ったんですが、結果はまさかのパー。ゴルフって本当に分かりませんね。きっとバーディパットのとき、駒ヶ岳の位置を確認するのを忘れたんだべなぁ。
最終18番は「右だけは絶対ダメ」
最終18番も、これまた左ドッグレッグのパー5です。実は大沼コースの5つあるパー5はほとんどが左へ曲がっていくレイアウトで、この18番もその代表格です。
ティイングエリアから北海道らしい雄大な景色を望めますが、ゆっくりと景色を眺めている余裕はなく、なかなかどうして気が抜けません。むしろ上がりホールらしく、最後までプレーヤーに判断を迫ってくるホールです。
ティショットと2打目は左サイドの浅いエリアに気をつけていれば、比較的素直に攻略できるのですが、3打目地点から景色が一変。グリーン方向に向けて左には大量のバンカー群が待ち構え、右側は崖のような斜面になっています。しかもグリーン周辺の形状が見えづらく、ピン位置や手前のバンカーが3打目地点からでは把握しにくい。距離感も非常に出しづらいんです。
3打目を打つ前に進藤さんがこちらを振り返って、「右だけは絶対打たないでください」とひとこと。ラウンド中、やさしい口調で何度も有益なアドバイスをいただいていましたが、最終ホールにきて、ここまで語気を強めに言うのには驚きました。それだけ右を警戒しなければいけないのか、背筋がピンとなります。
最終ホールだからこそ、いいスコアで上がりたい。でも欲が出た瞬間に左のバンカー群か右の崖が待っている。「ショートするくらいなら大きめの番手を持ったほうがいい」と進藤さんは付け加えます。グリーン奥は比較的安全なので、無理に手前から攻めるより、思い切って1~2番手上げて打つのが正解とのこと。まさに「攻めるか守るか」の選択を最後まで迫られますね。
このパー5も570ydと、距離だけ見ればモンスターホール。でも実際に回ってみると、ピン位置から逆算してチェスのように一手一手攻略していく楽しさがあります。飛ばすだけでは攻略できず、我慢や判断力も試される。まさに大沼コースの魅力がぎゅっと詰まった最終ホールでした。ちなみに最後のパット? もちろん駒ヶ岳の位置をちゃんと確認して打ちましたよ。入ったかどうかは…聞かないでほしいべさ。
かなGメンの「これは伝えたい!」ゴルフ場プチ情報
・函館空港から車で約45分。羽田から函館空港は飛行機で約1時間20分。朝の遅めスタートなら、新千歳へ行くより近く感じる人もいるかもしれません。
・函館駅からも車で約40分。アクセスは良好です。函館空港とホテルを結ぶ直行バスも運行。
・ラフは北海道らしい洋芝でかなりタフ。フェアウェイキープが何より重要。
・コースのいたるところで駒ヶ岳の存在を感じられるのも大きな特徴です。グリーンの目は駒ヶ岳方向へ流れる傾向があり、3番ショートのグリーン奥には駒ヶ岳を模した演出まで作られています。開業当初はなんと噴煙まで出していたそうです。
・北海道カントリークラブは、道南で唯一、宿泊施設が隣接するゴルフ場です。
・ロッカールームにはストレッチスペース、脱衣所には美顔器も設置。女性ゴルファーにもうれしい設備です。
・レディスティはかなり前に設定されているホールもあり、うまく使えば楽しく回れそうです。
・クラブハウスは新日本三景のひとつ「大沼公園」の自然豊かな景勝地に溶け込むデザインです。
さあ、プレーしてみたくなったかな? コース情報はこちらをCheck!
北海道カントリークラブ大沼コース
・18ホール パー73/6930yd/コースレート73.1(レギュラー)
・設計者:西武鉄道
・練習場15打席 250yd/乗用カート
・グリーン:1グリーン/ベント/平均スピード 約9ft*9~11月の晴天時
・フェアウェイ芝:ベント
・バンカー数:41 池が絡むホール数:9
・アクセス:道央自動車道 大沼公園IC 8分
・住所:北海道亀田郡七飯町西大沼/TEL:0138-67-2211
GDO予約総合評価★★★★4.0