スイング軸が顔側になっています

頭を動かさないように意識すると、ほとんどの人は顔を動かさないようにしてしまいます。視界を変えないことで、頭を動かさないようにするからです。顔が動かなくなると、本来、背骨のラインに沿った背中側にあるべきスイング軸が、顔側（胸側）になります。従って、頭を動かさないようにすると、体が全然回せなくなってしまうのです。

テークバックでは頭が半個分動くのが自然です！

プロのスイングを見てみると、顔が正面を向いたままテークバックする人はいません。スイング軸は上体の顔側ではなく、背中側にあるので、テークバックでは顔が上体の回転につられて、顔もいっしょに回るのが自然なんです。正面から見ると、トップでの頭の位置は、頭半個分くらい右足側に動いて見えます。頭を動かさない意識を誤解すると、顔を残そうとしてしまうので、この意識は完全に忘れてしまった方が、自然な回転ができると考えてくださいね。（写真は原江里菜プロ）

クラブを水平に持って背中側のスイング軸を意識

まずは、今までの顔側にあったスイング軸を正しましょう。クラブを水平に持って、背中側の軸を意識してください。アドレスのポジションから、テークバックでは背中側の軸を中心に周ります。そうすると、顔もいっしょに回りますよね。当然視界も変わるので、ちょっと戸惑うかもしれませんが、ボールを凝視せず、ボールの周辺を視界から外さないように程度に、上体の回転に従って顔も回る感じを覚えてください。

ダウンスイングでは胸を一気に反転して3秒間右足爪先立ち

スイング軸が背中側にくることで、テークバックでは胸が十分に回転して、ターゲットと反対方向に胸が回る形になります。ダウンスイングでは、胸を一気にターゲット方向に反転する感覚です。まずは、クラブを水平に持って、クルッと反転する動きを覚えましょう。胸をターゲット方向にクルッと反転させたら、右足の爪先立ちの姿勢を3秒間キープします。

大きなスポンジボールで練習

特に、初心者の方が、小さなゴルフボールに当てようとすると、インパクトで必ず体の回転が止まり、体が正面を向いたままになります。ボールを当てることよりも、ダウンスイングで体の回転を止めずに、一気にターゲット方向に胸を反転させる感覚を掴むことが大切です。大きなスポンジボールを使えば、ボールに当てようと神経質にならず、体が止まる癖も直ってきますよ。

ボールを使って上半身を一体化！

テークバックで体が回らなかったり、インパクトで体の回転が止まると、腕とクラブは体の回転との一体感を失って、スイングがバラバラになります。背中側の軸を意識して、クルッと胸を回転する感じを覚えたら、今度は前腕にボールを挟んで、上半身・腕・クラブを一体にして振る感じを磨いて行きましょう。最初は、難しく感じるかもしれませんが、ハーフショットから初めて、徐々にフルスイングへと練習してください。小手先ではなく、胸を回す意識でボールを捉える感じがつかめたら、しめたものです！