いかにもボールが上がらないようなアドレスです・・・

まず、真っ先に気になったのは、アドレスの姿勢です。正面からみると、なんだか左足下がりのライから打っているように、背骨の軸がやや左に傾いているんです。左足下がりのライを想像してみてください。体全体が左に傾いていると、テークバックで体を回転させにくく、ダウンスイングでは突っ込みやすいですよね。それと同じ状態に陥るようなアドレスになってしまっているんです。（右写真は原江里菜プロ）

真上からのカメラでプロと比較！

正面映像でもアドレスの問題は一目瞭然ですが、視点を変えて、真上からのカメラでプロと比較してみましょう。注目すべき点は、頭の位置。プロの頭の位置と比較すると、ずいぶん左足寄りになっていますよね。一方、プロは背骨の軸がやや右に傾いて、頭が右足寄りになっています。さらに、プロは左腕とシャフトが一直線になっていますが、宮下さんのアドレスでは、グリップの位置が中央寄りです。いろいろ改善すべき点が多いように見えますが、根本的な原因はとっても単純ですよ！（右写真は原江里菜プロ）

両手で板を挟んで手のひらの向きをチェック

アドレスの姿勢が崩れてしまうのは、右のグリップの手のひらの向きが、根本的な原因です。このように両手で本などを挟んでみましょう。両手のひらは、このようにいつも向き合ってる関係です。次に、肩のラインが開かないように、左手の甲を少し上向きにすると、自然に右肩が下がって、スイング軸もやや右に傾きます。右手のひらはやや上を向き、下から握っている感じになります。まず、この形を念頭に置いてください。

右肘は右腰を指すように軽く曲がります

ストロンググリップにして、まず左腕とクラブを一直線に。そして、右のグリップは左の手のひらと向き合うように下から握ります。このとき、右肘を真っ直ぐ突っ張ってしまうと、右肩が前に出てしまうので、右肩が出ないように軽く曲げられた形になります。右肘は右腰骨を指し軽く曲げられ、後方から見ると、左腕が上に見えます。右手を上から被せて握ってしまったり、右肘が伸びていると、左肩が下がり、これまでのようにスイング軸が左に傾いてしまいますよ。

左足を高くして振る練習

今回のように、左足下がりから打つようなアドレスになっている人は、左足を高くして振る練習も効果的です。左足を少し高くすれば、当然スイング軸は右に傾き、テークバックでの体の回転も深くなって、スイングが改善されます。もし、コースで左足上がりのライの方が打ちやすく感じる人は、同様のアドレスに陥っている可能性があると考えられますよ。

頭は動いて構いません！

左に軸が傾いたアドレスでは、体の回転が浅くなりますが、頭の位置をキープしようとすると、もっと体が回らなくなります。体の回転でクラブが上がらないので、手でクラブを上げる癖がついて、シャフトラインの上に上がるようになってしまいます。正しいアドレスができたら、頭をキープしようと考えないように。背骨のラインに沿って回転すれば、正面から見て、頭は半個分くらい動き、右の肩甲骨が見えるくらいに体が深く回るようになります。（右写真は原江里菜プロ）