ギア情報
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ダンロップ特集
2022/09/09

成長を継続するための新シリーズ創出 ロングセラーブランドの変革

連載:革新し続ける“NO.1人気”を誇るギアの軌跡

多様化するゴルファーニーズに応える開発

ゼクシオ特集 ゼクシオエックス開発秘話 1打にしのぎを削る世界で戦うためプロは、クラブに助けを求める選手も多い(撮影:グラン沼田侑悟)
1打にしのぎを削る世界で戦うためプロは、クラブに助けを求める選手も多い(撮影:グラン沼田侑悟)

同じ住友ゴム工業のクラブでは、松山英樹ら世界のトッププロが使用する「スリクソン」ブランドとは開発の流れが異なる。

「『スリクソン』はプロのフィードバックを受け、構想段階から彼らの求めるクラブ作りを目指しています。一方の『ゼクシオ』はアマチュアゴルファーがターゲット層。ターゲットに合わせたクラブ作りをしつつ、開発が進む過程でプロの意見を聞いています」

「ゼクシオ エックス」も「ゼクシオ」と同じ流れで開発が行われている。それでも、現行の2代目「ゼクシオ エックス」が女子プロを中心に使用者が増えていることは興味深い。

「かつては年齢とスコアで使用するクラブがおおよそ決まっていましたが、今はこの2軸では切り取れなくなってきました。『スリクソン』は自らの腕を磨きたい、自らの腕でボールを操りたいゴルファー。『ゼクシオ』はクラブの性能に頼りながらレベルアップしたいゴルファーがターゲットです。その中で、『ゼクシオ エックス』は、パワーはあるけど、クラブの助けも欲しいという方に向けたクラブになっています」

使用プロによって考え方はさまざまだが、1打にしのぎを削るシビアな世界で戦い抜くためには、クラブの助けを求めることもある。その選手たちの願望に「ゼクシオ エックス」はマッチした。

海外ブランドを意識した初の“カチャカチャ”機能

ゼクシオ特集 ゼクシオエックス開発秘話 海外ブランドでは常識になってきた“カチャカチャ”機能も「ゼクシオ」としては初搭載となった(撮影:グラン沼田侑悟)
海外ブランドでは常識になってきた“カチャカチャ”機能も「ゼクシオ」としては初搭載となった(撮影:グラン沼田侑悟)

「ゼクシオ エックス」には、シャフト脱着機能のいわゆる“カチャカチャ”を搭載している。ヘッドだけではなく、シャフト、グリップを含めたトータルでのクラブ性能にこだわってきた「ゼクシオ」としては初の試みだ。

「我々がターゲットとしている層の多くが現在、海外ブランドのクラブを使用していて、カスタムシャフトを含めて色々なシャフトから選ぶことが多くなっています。純正以外のシャフトを試すことも容易ですし、この機能を採用しました」

シャフト脱着機能の搭載は、「スリクソン」からの移行組にとってはスリーブが共通であることも好評とのことだ。

フルチタンが示す“ゼクシオらしさ”へのこだわり

ゼクシオ特集 ゼクシオエックス開発秘話 ”ゼクシオならでは”の爽快感を残すためには、フルチタンの方がメリットとなる(撮影:グラン沼田侑悟)
”ゼクシオならでは”の爽快感を残すためには、フルチタンの方がメリットとなる(撮影:グラン沼田侑悟)

一方、クラウン部分には最近の主流となっているカーボン素材は採用していない。フルチタンのヘッドにこだわっているのは、歴代の「ゼクシオ」と共通だ。これには基本理念のひとつである爽快感が大きく関係している。

「カーボンのメリットは軽量であることです。使用することで、余剰重量を重心位置の調整などに使うことができます。ただ、我々にとって長年チタンの薄肉鋳造技術を進化させてきたため、現状ではカーボンによる余剰重量創出のメリットがさほど大きくありません。特に、打音のコントロールが難しくなるデメリットもありました」

“ゼクシオならでは”の爽快感のある打音を追求する際、カーボンの使用によって出せなくなってしまうわけではない。しかし、余剰重量の配分を音の調整に割くことになるので、結局はカーボンのメリットを生かし切れなくなる。現在の技術で“ゼクシオらしさ”を実現するには、カーボンよりも、フルチタンに軍配が上がるのだという。

時代とともに変わるゴルファーニーズを察知し、いかに新たなユーザー層を獲得していくのか。「ゼクシオ エックス」の存在は、日本の誇るベストセラーブランドがさらなる成長を続けるための鍵となる。

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