クラブに寄りかかったらシャフトが折れた。予備のクラブに交換してOK?/ルールQ&A
打った後にクラブに寄りかかって休んでいたら、バランスを崩してドライバーを破損してしまった。車に予備のクラブがある。ハーフターンで交換して、午後のプレーに使用することはできる?
クラブが破損した時のクラブ交換に関する問題
■1
クラブに寄りかかる行為は通常のプレー中の損傷に含まれ、罰なしでクラブを交換できる。
■2
クラブに寄りかかる行為は通常のプレー中の損傷に含まれる。2罰打を受けるが、クラブは交換できる。
■3
クラブに寄りかかる行為は通常のプレー中の損傷とはいえず、クラブは交換できない。
故意じゃないからいいでしょ?クラブが折れて心も折れているんだから…ダメ?
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正解は「1」
■1
クラブに寄りかかる行為は通常のプレー中の損傷に含まれ、罰なしでクラブを交換できる。
まず、「修理」と「交換」ですが、2025年、通常のプレー中に著しく損傷したクラブは、乱暴に扱ったのでなければ類似のクラブに交換や修理ができるようになりました(規則4.1a(2))。
「通常のプレー中」とは、ボールをヒットすることはもちろん、バッグからクラブの出し入れやボールを探すためにクラブを使うこと、あるいはホールからボールを拾い上げるときにクラブに寄りかかったり、設問の「プレーの順番を待っているときに寄りかかってシャフトが折れた」ケースも含まれます。この場合はプレーを遅らせないという条件で(昼食中などに)予備のクラブに交換することが可能です(規則4.1b)。
「乱暴に扱った」とは、クラブを蹴ったり叩きつけたり、あるいはわざと体重を乗せたりひざで折り曲げてしまったケースや木の上のボールを落とすためにクラブを投げたりすることで、これらは「通常のプレー中」とは言えません。その結果、クラブがまだ使用可能なら曲がったままでも臨機応変に修理してプレーしてもOK。ただし、予備のクラブに交換することは認められていません(規則4.1b)。
予備のクラブに交換した場合は、(持てるクラブはラウンド前に選んだ14本以内なので)破損したクラブをプレーから明確に除外するための手続き「不使用宣言」をし、マーカーか同組のプレーヤーに告げなければなりません(規則4.1c(1))。(ルール解説&イラスト/小山混)
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<ゴルフ規則>(抜粋)
規則4.1a ストロークを行うときに認められるクラブ
(1)適合クラブ。ストロークを行うとき、プレーヤーは用具規則の要件に次の時点で適合するクラブを使用しなければならない:
・そのクラブが新品のとき。
・そのクラブのプレー特性が何らかの方法で変えられたとき(しかし、クラブがラウンド中に損傷した場合には規則4.1a(2)を参照)。
しかし、適合しているクラブのプレー特性が通常の使用での摩耗により変わったとしても、そのクラブは適合クラブのままである。
「クラブのプレー特性」は、クラブの動きやアラインメントを援助することに影響を及ぼすいかなる部分、特徴、特性であり、重量、ライ、ロフト、アラインメント特性、そして認められる外部付属物を含むがこれらに限られない。
(2)ラウンド中に損傷したクラブの使用、修理、交換。適合クラブがラウンド中や規則5.7aに基づくプレーの中断中に損傷した場合、クラブを乱暴に扱った場合を除き、プレーヤーはそのクラブを修理するか、他のクラブに取り替えることができる。
しかし、損傷の内容や原因が何であっても、そのラウンドの残りについては引き続き適合として扱われる(しかし、ストロークプレーのプレーオフは新しいラウンドなので、そのラウンドの残りには含まない)。
そのラウンドの残りでは、プレーヤーは次のことができる:
・その損傷したクラブで引き続きストロークを行うこと。
・クラブを乱暴に扱った場合を除き、プレーヤーはそのクラブを修理するか、他のクラブに取り替えること(規則4.1b(4)参照)。
プレーヤーが損傷したクラブを他のクラブに取り替える場合、他のストロークを行う前に、規則4.1c(1)の手続きによってその損傷クラブをプレーから除外しなければならない。
「ラウンド中の損傷」とは、クラブのプレー特性がラウンド中のすべての次の行為(規則5.7aに基づくプレーの中断中を含む)が原因で変えられた場合を意味する。
・プレーヤーによるもの(クラブでストロークや練習スイングを行う、ゴルフバッグからクラブを出し入れする、クラブを落とす、クラブに寄りかかる、クラブを乱暴に扱う)。
・他の誰か、外的影響または自然の力によるもの。 しかし、クラブのプレー特性がプレーヤーによってラウンド中に故意に調整された場合、そのクラブは規則4.1a(3)で扱っているように「ラウン ド中の損傷」とはならない。
規則4.1aに違反してストロークを行ったことに対する罰:失格。
・不適合クラブや、プレー特性がラウンド中に故意に変えられたクラブを単に持ち運んだだけでは、この規則に基づく罰はない。
・しかし、そのようなクラブも規則4.1b(1)に基づく14本の制限にはカウントする。
規則4.1b 14本のクラブの制限;ラウンド中のクラブの共有、追加または取り替え
(1)14本のクラブの制限。プレーヤーは次のことをしてはならない:
・14本を超えるクラブを持ってラウンドをスタートすること。
・ラウンド中に14本を超えるクラブを持つこと。
プレーヤーが14本より少ないクラブを持ってスタートした場合、そのプレーヤーは14本のクラブの制限までラウンド中にクラブを追加することができる(そうするときの制限についての規則4.1b(4)参照)。
プレーヤーが追加されたクラブを持っている間に、どのクラブであっても次のストロークを行った場合、そのクラブは追加されたものとみなされる。プレーヤーが14本を超えるクラブを持っていてこの規則に違反したことに気づいた場合、そのプレーヤーは、規則4.1c(1)の手続きによって他のストロークを行う前にその超過クラブをプレーから除外しなけれ ばならない:
・プレーヤーは14本を超えるクラブでスタートした場合、どのクラブ(複数の場合もある)をプレーから除外するのかを選ぶことができる。
・プレーヤーがラウンド中に超過クラブを追加した場合、それらの超過クラブはプレーから除外しなければならないクラブとなる。
(2)クラブの共有の禁止。プレーヤーのクラブはスタートした時点で持っていたもの、または(1)で認められて追加されたものに制限される:
・コース上でプレーしている他の誰かが使用しているクラブでストロー クを行ってはならない(その他のプレーヤーが違う組や競技でプレーしている場合であったとしても)。
・プレーヤーが別のプレーヤーのクラブでストロークを行ったことによって規則に違反したことに気づいた場合、プレーヤーは、規則 4.1c(1)の手続きにより他のストロークを行う前にそのクラブをプレー から除外しなければならない。
(3)紛失したクラブの取り替えの禁止。プレーヤーが14本のクラブを持って スタートした後、あるいは14本のクラブ制限までクラブを追加した後、 ラウンド中、または規則5.7aに基づくプレーの中断中にクラブを紛失した場合、プレーヤーはそのクラブを別のクラブに取り替えてはならない。
(4)クラブを追加する、または取り替える場合の制限。規則4.1a(2)または規則4.1b(1)に基づいてクラブを追加または取り替える場合、プレーヤーは次のことをしてはならない:
・不当にプレーを遅らせる(規則5.6a参照)。
・そのコースでプレー中の他のプレーヤー(その他のプレーヤーが違う組や競技でプレーしていたとしても)によって、またはその他のプレーヤーのために持ち運ばれているクラブを追加する、あるいは借りる。
プレーヤーが認められていないのにクラブを追加したり取り替えたことによってこの規則に違反したことに気づいた場合、プレーヤーは、規則 4.1c(1)の手続きによって、他のストロークを行う前にそのクラブをプレーから除外しなければならない。
プレーヤーがラウンド前(規則4.1c(2))に、またはラウンド中(規則4.1c(1)) にプレーから除外をした後にまだ持ち運んでいたクラブでストロークを行った場合、そのプレーヤーは規則4.1c(1)に基づいて失格となる。
規則4.1c クラブをプレーから除外するための手続き
(1)ラウンド中。プレーヤーがラウンド中に規則4.1bに違反していることに気づいた場合、プレーヤーはプレーから除外する各クラブを明確に示す行動を次のストロークを行う前にとらなければならない。 これは次のいずれかによって行うことができる:
・除外することを、ストロークプレーではマーカーかその組の別のプレーヤーに告げる。
・他の何らかの明確な行動をとる(例えば、そのクラブをバッグに逆さまに入れる、ゴルフカートの床に置く、別の人にクラブを渡す)。
プレーヤーはプレーから除外したクラブを使ってラウンドの残りでストロークを行ってはならない。
プレーから除外するクラブが別のプレーヤーのクラブである場合、その別のプレーヤーはそのクラブの使用を続けることができる。
規則4.1c(1)の違反の罰:失格。
出典/(公財)日本ゴルフ協会発行2023ゴルフ規則より
小山混 プロフィール
イラストレーター、ゴルフルール研究家。東京生まれ。立教大学卒。新聞・雑誌・Webで複雑なゴルフルールをやさしく解説。ゴルフは鹿沼CCの月例競技会にエントリー。HDCPは17。著書に『はじめてのゴルフルール』『New! いちばんたのしいレクリエーションゲーム』(主婦の友社)、『英語とゴルフ一石二鳥』(ゴルフダイジェスト社)がある。