夏ラフではアイアンが難しい理由 「刺さる」or「滑る」 芝の抵抗“ちょん”とかわす打ち方/千田萌花
「夏ラフからのアイアンショットに悩む人」をレスキュー♪
夏場はラフが深くなり、残り距離がある場面では、無理にグリーンを狙うとミスにつながる一方、安全にいこうとしたばかりに距離が残りすぎてしまう確率も高まる。また、“刺さる”イメージの強いアイアンを選ぶべきか、“滑る”イメージのユーティリティ(以下UT)を選ぶべきかも迷いがち。そこで今回は、期待のルーキー・千田萌花プロが、夏ラフで番手を選ぶ際の考え方と打ち方のポイントを解説する。
【アマチュアゴルファーNさんの悩み】
「ティショットでラフに入ってしまうと、この時期のラフは長くて強く、なかなかツーオンorスリーオンは望めません。どの番手を選び、どのように打てば、グリーンに乗せることができるのでしょうか?」
【千田萌花のレスキュー回答】
ラフに負けないように鋭角な入射角で、ある程度パワフルに振ることは必要です。ですが、それだけに頼ってしまうと安定した結果は得られません。夏の深いラフでは芝の抵抗が大きく、インパクトでフェース面がブレたり、ヘッドスピードが落ちやすくなります。そのためのクラブ選び、アドレスやスイングでしっかり対策することが重要です。
1. アイアンよりUTがおすすめ
同じ距離を打てるのであれば、ロングアイアンよりもショートウッドやUTを選ぶのがおすすめです。理由は、アイアンよりソール幅が広く、芝の上を滑りやすいため、ヘッドが芝に負けにくいから。また、アイアンよりネックが短いので、芝の抵抗を受けにくいのもメリットです。特にUTは、アイアンのような操作性を持ちつつ、インパクトでフェース面を安定してキープできる特性があります。
2. 短く持って“ちょん”
残り距離より大きい番手を選び、グリップぎりぎりまで短く握ります。フルスイングは避け、コンタクト重視のコンパクトな振り幅を意識しましょう。ヘッドはやや鋭角に入れ、ボールの先をヘッドが抜けていくイメージです。あくまでも軽い力感でクラブの力を借りて打つ(千田プロは“ちょん打ち”と呼ぶ)がポイント。ボールは低く打ち出され、ライナー性の弾道で距離を稼ぎながら、グリーン手前から転がって寄っていく打ち方が正解です。
3. フェースは1~2度開く
ヘッドがラフの抵抗を受けると、ヘッドスピードが落ちるだけでなく、ネック周辺に芝が絡みついてフェース面がブレやすくなります。特にアイアンではその影響が大きく、インパクトゾーンでフェースが左右に動きやすくなる。そこでおすすめなのがUTですが、それでも不安がある場合はアドレス時にフェースをほんの少しだけ開いて構えます。目安は体感で1~2度程度。あらかじめフェースを少し開いておくことで、芝の抵抗に対する心理的な不安が和らぎ、余計な力みなくスイングしやすくなります。
【今回のまとめ】夏ラフでは“ちょん”って打てよ~♪
・アイアンよりユーティリティがおすすめ。
・短く持ってちょんと打つ。
・フェースは1~2度開く。
取材協力/鎌ヶ谷カントリークラブ
千田萌花(ちだ・もえか) プロフィール
2002年生まれ、長野県出身。幼少期から上田桃子に憧れ、高校進学を機に辻村明志コーチに師事。6度目の挑戦となった昨年のプロテストで合格を果たした。身長150cmと小柄ながらキレのあるスイングで、飛距離と安定感を兼ね備えたショットが武器。今季はステップ・アップ・ツアー初優勝を目指す。趣味は料理で、得意メニューは砂肝の塩ねぎ炒め。