「ハーフパンツおじさん」論争 ゴルフウェアでキモくならない術は? スタイリストが教える夏コーデの正解

「ハーフパンツおじさん」論争 ゴルフウェアでキモくならない術は? スタイリストが教える夏コーデの正解
どのハーフパンツおじが一番イケてる?(※画像は生成AIで作成/以下全て)

夏の省エネと熱中症予防を目的とした「東京クールビズ」において、4月からハーフパンツの着用が解禁されたことをきっかけに巻き起こった“ハーフパンツおじさん”論争。年齢を重ねた男性のハーフパンツ姿に賛否の声が上がるなか、気になるのはゴルフウェアとしての取り入れ方だ。どんな点に注意し、どのようなコーディネートがベストなのか!? 弊社ライフスタイルwebマガジン『BRUDER』のスタイリスト・Kim-Chang(きむ・ちゃんぐ)氏に話を聞いた。

分かっちゃいたけど… “色白+やせ型”ほど難しい

SNS上で「キモい」などと揶揄されたのは、オフィスでのハーフパンツ姿。ゴルフシーンでは「そう言われないのでは」と思いきや、Kim-Chang氏は「屋外での着こなしだからこそ、だらしなく見えたり、子供っぽく見えてしまうことがあります。大人のゴルファーだからこそ、健康的に見せながら、ゴルフ場の緑に自然と馴染むポイントを押さえるべきでしょう」と、その危うさを指摘する。

実際に問題なのはハーフパンツそのものではなく、選び方や着こなし方にあるという。そもそも“似合う・似合わない”を左右するポイントは何なのだろうか。

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ハーフパンツが似合う目安。あくまでも一例(※似合わない場合はロングパンツ推奨)

「基本的には2つあります。ひとつは肌の色です。小麦色に日焼けしているのか、色白なのか。もうひとつは体型。ガッシリした体格なのか、それとも細身でやせ型なのか。ハーフパンツは健康的なイメージを与えるアイテムなので、一般的には肌が焼けていて、体格がしっかりしている人ほど相性がいいといえます」

となると、特に注意したいのは“色白+やせ型”タイプ。ハーフパンツになると脚の露出が増えるため、細くて白い脚が強調されやすい。不健康そうに見えたり、貧相な印象を与えたりすると、全体のバランスが悪く見えてしまう。とはいえ、「無理に日焼けをする必要はありません。重要なのは、できるだけコンディションを整えることです」と同氏は言う。

「保湿を習慣化して、乾燥による粉吹きや白浮きを防ぐこともマナーの一環。また、すね毛についても脱毛したり完全に剃る必要はありませんが、伸び放題のままでは清潔感を損なうことがあります。少しブリーチして色を抜くなどのケアをする必要はあるかなと感じます」

丈の基準値は“絶対領域30cm”

では本題へ。大人のゴルファーがハーフパンツを選ぶ際、スマートに見せるためには何を意識すべきなのか。同氏がまず挙げるのは、シルエットと素材選びとのこと。

近年のトレンドは細身ではなく、適度にゆとりを持たせたクラシックなシルエット。腰回りに余裕があり、裾に向かって自然に広がるデザインのほうが、大人らしい落ち着きと品の良さを演出できるという。そして、多くの人が悩むのが丈選びだ。短かすぎるとテニス選手のようなスポーティすぎる印象になり、反対に長すぎると小学生時代の夏休みを彷彿とさせる子供っぽさが露呈してしまう。

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縦ラインの肌の露出度を意識しよう!

同氏が推奨する基準は“絶対領域30cm”。もちろん身長や体型によって多少の違いはあるものの、パンツの裾からソックスまでの肌が見える部分、女性でいうところのスカートとソックスの間に露出する太ももの“絶対領域”。こちらの目安を約30cmにすることだと主張。「ひざ上15cmの短い丈の場合は、ひざ下15cmくらいまでの長いロングソックスを。ひざがちょうど隠れる場合は、30cm肌が見えるくらいのショートソックスを選ぶなど、全体のバランスで調整するとスマートに見えます」

近年はクラシック回帰の流れもあり、少しゆったりとしたシルエット丈が最も取り入れやすいという。「4~5年前のタウンシーンで、極端に短いショーツが流行しましたが、一般的な中年ゴルファーがそのまま真似をすると違和感が出やすいです。まずは万人に受け入れやすいバランスから始めるのがおすすめです」。トレンドを追いかけるよりも、自身の体型や年齢に合った“ちょうどいい丈感”を見つけること。それこそが、大人のハーフパンツスタイルを成功させる第一歩といえそうだ。

素材は「チノやナイロン」、色選びは「ダーク系」

素材のおすすめについては、「薄くてピタピタのショーツは、どうしても少年っぽく見えてしまいます。大人の男性なら、ある程度生地に厚みがあり、シルエットがきれいに出るものが良いでしょう」

少し落ち着いた雰囲気で見せるならチノなど、適度な厚みとハリのあるタイプ。スポーティに見せるならナイロン素材。どちらもペラペラとした薄手のものではなく、立体感が出る上質な生地が最適だという。

次はカラー選び。「無難ではありますが、最も失敗しにくいのがダークカラーでしょう」

黒やネイビー、チャコールグレーといった寒色系は脚を引き締めて見せる効果があり、どんなトップスとも合わせやすい。大きなロゴや派手な配色で個性を主張するよりも、無地をベースにしたシンプルなスタイルのほうが大人らしい。まずはベーシックなアイテムを軸にコーディネートを組み立てることが、失敗しない近道といえそうだ。

ソックス選びで印象はガラリと変わる!

意外と見落とされがちなのがソックス選びだ。せっかくハーフパンツやトップスを上手にコーディネートしていても、ソックスの色や長さがチグハグだと、それだけで若作りした印象になったり、どこか野暮ったく見えてしまうことがある。

同氏によれば、まず意識したいのはシューズとの色合わせ。基本的には、黒いシューズなら黒やグレー系のソックス、白いシューズなら白系のソックスを合わせるのが自然のようだ。反対に、黒いシューズに真っ白なソックスを合わせるなど、足元だけが強く主張してしまう配色は避けたほうが無難とのこと。

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※お洒落というよりは選び方として無難な方法

「大人の着こなしは統一感が大切です。ソックスだけが浮いてしまうと、せっかく全体を整えていても若々しさではなく“若づくり感”が出てしまいます」。また、大人世代におすすめなのは、真っ白なソックスではなく、オフホワイトやクリーム系といった少し柔らかい色味。足元の印象が自然になり、全体に落ち着きと上品さが生まれる。

今買うならどのブランド? おすすめは…

では実際に、どんなブランドを選べばいいのだろうか。

クラシックなチノ系ショーツを探しているなら、「penguin BY MUNSINGWEAR(ペンギン バイ マンシングウェア)」や「ピン ゴルフウェア」が有力候補。アメリカンスポーツの雰囲気を残しながら、現代的なゆとりのあるシルエットを取り入れており、大人のゴルファーでも自然に着こなしやすい。一方、ナイロン素材なら「テーラーメイド×ユナイテッドアローズ」や「ビームスゴルフ」がおすすめ。スポーティな機能性と都会的なデザインを両立しており、多くのゴルファーに似合いやすいという。

また、近年人気を集めるインディペンデントブランドでは「Cph/Golf(キャプテンズヘルムゴルフ)」にも注目したい。「『キャプテンズヘルムゴルフ』はシルエットの完成度が高く、誰が履いても様になりやすい印象があります。今っぽさと大人らしさのバランスが取れているブランドですね」と同氏。

そしてKim-Chang氏が最後に強調したのが「試着の重要性」だ。ハーフパンツは丈や太さ、裾幅のわずかな違いで印象が大きく変わるため、オンラインの画像やサイズ表だけで判断するのは危険。おすすめは、複数ブランドを比較できるセレクトショップで実際に履き比べること。代官山にある『RUFFLOG(ラフロッグ)』のような店舗なら、洗練されたアイテムを一度にチェックでき、自分に合ったシルエットを見つけやすい。「ハーフパンツは画像だけでは分からない部分が多いので、実際に履きくらべるのが一番です」

猛暑が続く現代のゴルフにおいて、ハーフパンツはもはや定番アイテム。大切なのは年齢に合った選び方と着こなしだ。今年の夏は、自分に合った一本で快適かつ上品なゴルフスタイルを楽しみたい。(編集部・内田佳)

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Kim-Chang(きむ・ちゃんぐ) プロフィール

メンズファッション誌『Safari』のスタイリングを創刊から担う看板スタイリスト。アメカジに精通し、LAを中心とした西海岸スタイルやハリウッドセレブのスタイルに造詣が深い。現在『BRUDER』でもディレクター兼スタイリストとして活躍し、エッジの効いた新たな提案を多くのゴルファーに提案し続けている。

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