プロギア「RS F」 左を消して叩ける“F”の血統 使いこなせばモンスター級の飛距離/谷口拓也 #深夜試打
チタンとカーボンを組み合わせた「4層複合構造DUOフェース」を採用し、ボールの過度な変形を抑え、プロギア「RS」シリーズ史上最高のボール初速と独自の打感を目指した「RS DUO」。その中でもフェードバイアスとフラットなライ角を特徴としているのが、「RS F ドライバー」だ。左へのミスを抑えながら、しっかり叩けることで強弾道を生み、高い操作性を有したアスリート向けモデルを、ツアー通算2勝の谷口拓也プロが試打評価する。
「左を恐れず強く振れる、FWのように扱いやすい操作性」
左を消して、思い切り叩ける『F』の血統」プロギア RS F ドライバーを谷口拓也が本気で試し打ち
―率直な印象は?
「ボールスピードはしっかり出ていて(平均67.5m/s)、飛距離性能はかなり高いです。コンパクトなディープフェースで、叩いていけそうな顔立ちという印象。構えた瞬間から強いインパクトをイメージしやすく、自然と振り切れるモデルです。自分でしっかり振ってスピンを抑えたい人や、シャープな形状を好む人におすすめしたいですね。一方で、幅広いゴルファーがラクに飛ばしたいなら、ニュートラルなコアモデル『RS ドライバー』のほうがマッチする場合もあると思います」
―見た目の印象はかなりハード? もう少し具体的に?
「ロースピンモデルらしい特徴がはっきり表れています。洋なし型に近い形状で、叩けるモデルとしてアスリートモデル『F』らしさをしっかり感じます。ボールを操作したい人には構えやすい形状です。上から見た印象でも弾道を抑えやすそうなイメージがあり、実際にロフト角10度(※Fのみ10.5度ではなく10度設定)でも、やや低めに飛び出して前へ強く進む弾道になりました」
―同シリーズ他モデルと比べると?
「寛容性の高い『RS MAX ドライバー』とは重心設計がほぼ真逆で、つかまり具合を強くする位置にウエートが配置されていないので、左へのミスを気にせず振り切りたい人向けの設計となっています。一方『―MAX』はつかまりやすく、幅広いゴルファーが球を上げやすい設計で、本当に正反対という関係性に。コアモデル『RS』がつかまりと弾道の高さの両面でニュートラルな存在、『RS MAX』が上がりやすく、つかまりやすいモデル。そして、今作『―F』が打ち出しを抑えて、左へのミスを軽減したモデルと、3モデルの個性を非常に分かりやすく表した構成となっています」
―打感と飛距離性能は?
「打感については、『―F』だから特別に硬いという印象はなく、『RS』『―MAX』と大きな違いは感じません。カーボンでボールを受け止め、その後にチタンで弾き返すような感触は共通しています。3モデルはヘッド形状や重心位置、つかまり具合は異なりますが、打感や弾き感、ボール初速性能は共通して高いレベルです。自分に合ったモデルを選び、適切なフィッティングを行えば、高い飛距離性能を引き出せると思います」
―フェードやドローといった操作性は?
「同シリーズ全機種で共通していますが、重心距離が短い設計なので、スイング中にヘッドが垂れにくく、フェースの向きをコントロールしやすいです。一般的にドライバーはフェアウェイウッド(以下FW)よりも重心距離が長く、ヘッドが大きいため、インパクトで手元が浮く人はフェースのトウ側が下がりやすくなります。FWはうまく打てるのに、ドライバーになると急に当たらない人は、この影響を受けています。重心距離が短い同社ドライバーは、FWに近い扱いやすさでミスに強い。中でも、『―F』は左へのミスを抑えるだけでなく、ヘッドを自分で動かして球筋を作れるので、フェード弾道はもちろん、ドローも思い通りに打てる性能となっています」
―どんなゴルファーに向いていますか?
「左へのミスを抑えたい人とは非常に相性がいいでしょう。ドローの曲がり幅を減らしたい人や、つかまり過ぎを抑えて思い切り振りたい人にも合うと思います。ただし、フェードヒッターなら全ての人に最適というわけではありません。左へ打ち出して戻すフェードを安定して打てる人には扱いやすいですが、右に出てからさらに右へ曲がるプッシュスライスのミスが多い人には、より右に滑る傾向が強くなります。自分がどのようなフェードを打っているのかを見極めることが大切です。誰にでもやさしい万能型というよりは、左を消したい人、自分でヘッドを操作したい人限定のモデルかなと思います」
フックを抑えたい、強く振れるゴルファーに【総合評価4.1】
【試打結果(平均)】
総距離:273.0yd
キャリー:248.1yd
HS:45.9m/s
初速:67.5m/s
スピン量:2466rpm
打ち出し角:12.1度
【飛距離】4.5
【打感】4.0
【寛容性】3.5
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:10度
・使用シャフト:VENTUS FOR PRGR(硬さS)
・使用ボール:横須賀グリーンゴルフ専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン、横須賀グリーンゴルフ
谷口拓也(たにぐち・たくや) プロフィール
1979年9月17日生まれ、徳島県出身。2003年のプロデビュー年に賞金シードを獲得。04年『アイフルカップ』で初優勝し、賞金ランク20位で最優秀新人賞を受賞。08年『サン・クロレラクラシック』で2勝目。数多くのトッププレーヤーを指導したコーチ、ピート・コーウェン氏に師事しレッスン技術を学ぶ。妻は国内女子ツアー3勝の一ノ瀬優希。