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ニコン特集
2023/08/18

愛用8年 久保谷健一がレーザー距離計で覗いたゴルフの変化

連載:正確な距離を知ることの必要性と技術革新
ニコン 久保谷健一プロ インタビュー レジェンド級の実績を持つ久保谷健一の「ボヤキ」は男子ツアーの名物(撮影:有原裕晶)
レジェンド級の実績を持つ久保谷健一の「ボヤキ」は男子ツアーの名物(撮影:有原裕晶)

ツアー7勝のうち国内メジャー2勝、米ツアーへの参戦経験もある――。この経歴を目にして、「久保谷健一」の名前がすぐに浮かぶ人はかなり熱心なゴルフファンだろう。

レジェンド級の実績を持ちながらも、後輩のプロからは“ケンケン”と親しみを込めて呼ばれる久保谷。どんなにいいスコアで上がっても「たまたま」と謙遜し「明日も続くような内容じゃないんで」と、もはや持ち味ともいえるボヤキは、男子ツアーの名物だ。

「守っていたら戦えない」男子ツアーの変化

ニコン 久保谷健一プロ インタビュー 自らを「安定思考」と話す久保谷。かつては守りのゴルフもチャンスはあったが、今の時代は変わってきたという(撮影:有原裕晶)
自らを「安定思考」と話す久保谷。かつては守りのゴルフもチャンスはあったが、今の時代は変わってきたという(撮影:有原裕晶)

ボヤキの理由を本人は、「プラス思考じゃないのは確かですけど、別にマイナス思考というわけじゃないです。言うなれば、安定思考。例えば、フェアウェイセンターの好ポジションから打ったのに、グリーンを外してしまうと結構ショックです。その気持ちのままアプローチをしても絶対うまくいかない。そうならないように打つ前から『(グリーンに)乗ると思うなよ』と自分に言い聞かせ、ショックを和らげるわけです」。どんなにナイスプレーを連発しても油断もしなければ、調子にも乗らない。ネガティブにも取られかねないこの考え方を徹底した結果が、久保谷の戦歴にもつながったというわけだ。

今年7月には2012年「日本オープン」優勝の資格で、国内メジャー「日本プロゴルフ選手権大会」に出場。「出場するからには優勝を目指すべきで、頑張って予選通過じゃしょうがない」。結果は123位タイで予選落ち。悔しさが残る結果になった。

ただ今回の「日本プロ」では、ここ数年で感じていたゴルフの変化を再確認した。「若い選手はみんな技術があり、攻撃的なゴルフをしていて、守っていたら戦えないです。僕らの時代には、ジャンボさん(尾崎将司)のように攻める選手はいたけど、それが毎回うまくいくわけじゃない。だから、ボクのような守りの選手でもチャンスがあったんです」

クラブやボールの進化、スイング理論、トレーニング理論の確立など、若手が攻めのゴルフを展開できる理由はさまざまだが、久保谷はこれらに加え「試合中に距離計測器を使えるようになったこと」も変化の理由に挙げる。

若手台頭の一因はレーザー距離計にあり?

ニコン 久保谷健一プロ インタビュー レーザー距離計がない時代だと正確な距離が分からず、わずかなズレで結果も大きく変わっていた(撮影:有原裕晶)
レーザー距離計がない時代だと正確な距離が分からず、わずかなズレで結果も大きく変わっていた(撮影:有原裕晶)

トーナメントでは詳細なヤーデージブックが使用されるが「ボールと残り距離の目印になるポイント、そしてグリーンが一直線上にあれば、かなり正確に測れると思います。ですが、そうでなければアバウトです。林の中の巣箱を基準に、フェアウェイのボールの残り距離を歩測しても、10人が10人違う距離を言うでしょう」。落としどころの傾斜によっては、2~3ヤードの違いでも結果が大きく変わってくる。

「ショットが曲がって隣のホールから打つことになると、残り距離なんて、ほとんど信用できません。そうなると、安全なところを狙って、手前のいいところに置いておこうとなるわけです。ただ、今の若い選手はレーザー距離計で正確な距離が分かるから、ピンを狙いたくなりますよ」

正確な距離が分かるから、攻めのゴルフになる。この変化に久保谷は「今の若手は競争が激しくて大変だなと思う半面、この環境でやってみたかったという気持ちはあります」。もしも、若手時代にレーザー距離計の使用が認められていれば、どこからでもピンを攻める攻撃的なゴルフで、安定思考ではなくなったかもしれない。そうなると、ボヤキが減る可能性が少しはあっただろう。

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