打ってみると？（弾道は）

試打クラブはロフト9.5度。シャフトは純正のS（MD-200）。フェースアングルは－0.5度。アドレスするとフェースはほぼスクエアだ。フェース面は9.5度にしてはよく見える。リアルロフトは11度ぐらいありそうだ。シャフトはワッグルすると中間部分しなる。振動数は246cpm。アベレージ向けとしてはやや硬めだ。長さは表示、実測値とも45.25インチ。クラブ重量は315.2gでバランスはD1。バランスが軽めなのは手元側の重量が重いことと、ヘッド重量がやや軽いからだろう。

まずはシャフトの挙動をチェックしながらな軽めに打ってみると・・・シュパーンと弾き感のいい音とともにボールが高く舞い上がった。鍛造フェースならではの心地良い手応えとともに、ストレート弾道。真っ直ぐ打てば真っ直ぐとんでくれる。スライサー向けのお助け要素は控えめだ。

弾道計測してみると、打ち出し角は13～15度と高い。リアルロフトが多さと、スピンがやや多いことが高弾道につながっているようだ。パワーヒッターには上がり過ぎる怖さがあるが、ヘッドスピードが遅めの人には、やさしく高弾道が打てる。フェース中央付近で打つとスピン量は2800～3200回転。スイートスポット位置は高すぎず、低すぎず。わざとフェース上側で捕えるとスピン量は2300～2600回転前後にまで減って、放物線で飛ぶ弾道になった。

試打して強く感じたのが、シャフト手元側の重量感。手元側を重くするとカウンターバランス効果が働き、振り抜きやすくなる。JPXもそうで手元側が重く感じる分だけ、振り切りやすく仕上がっている。純正S（MD-100）は中間から先端が部分が軟らかめの設定で粘り系。手元がしっかりしており、切り返しで中間部分がしなる。振動数よりはしっかり感があるシャフトである。シャフトがしなり戻るタイミングはやや遅め。タイミングが取りやすく仕上がっている。

スクエアフェースでヘッドの返りやすさもニュートラル。ヘッドの挙動は癖がないタイプだ。リアルロフトが多く、スピンもかかりやすいので球が上がりづらいアマチュアゴルファーと相性が良いドライバーだ。