ピン G SF TEC ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブは、ロフト角10度の純正シャフト(ALTA J50)のSフレックス。ワッグルすると、手元部分から中間部分がやや硬く、中間部分から先端部分がしなる。硬さの目安となる振動数は250cpm。純正シャフトのSフレックスとしては平均的な数値だが、前作G30 ドライバーのSと比べるとワンランクぐらい軟らかくなっている。
長さは45.5インチ(60度法計測値)、クラブ重量は298.2g。前作と比べて15gほど軽量化されている。バランスはC9.5。Gシリーズの中でもっともバランスが軽い。恐らくヘッドが少し軽いのかも知れない。
ノーマルポジションだとロフト角10度表示で、リアルロフト角は10.5度。フェース角は-1.5度。スタンダードモデルの『G ドライバー』や『G LS TEC ドライバー』と比較すると、もっともオープンフェースの度合いが少ない。アドレスすると、ほぼフェースは目標方向を向く。Gシリーズの中では、もっとも捕まりが良さそうな顔つきだ。
まずはヘッドスピード43m/sぐらいでスイングしてみると、1発目は軽めのドロー弾道。スタンダードモデルの『G ドライバー』と比べると、明らかに捕まりが良い。ピンのGシリーズの中では、重心距離がやや短く感じる。最もヘッドが返りやすいモデルだけに、ドローが打ちやすい。
弾道は典型的な低スピン弾道。『G ドライバー』同様に、吹き上がらない弾道が打ちやすい。 ヘッドスピードを46m/sまで上げて弾道計測すると、打ち出し角は13~14度で、スピン量は2,200~2,700回転。フェース上側で打つと、スピン量は1,900~2,300回転前後まで減って、効率良く飛距離を稼げた。
そして試打して印象に残ったのが、振り心地。空気抵抗を軽減させた効果なのだろう。前作の『G30 SF TEC ドライバー』よりも楽にヘッドスピードが上がり、ボール初速も増している。
弾道的には、オートマチックに直進性の強い弾道が打てるタイプ。スイートエリアは見た目通り広く、ミスヒットした時でも左右の曲がりは控えめだ。Gシリーズの中ではヒール寄りの重心設計で捕まりが良く仕上がっている。
純正シャフトのSフレックスは、トップからダウンスイングへの切り返しで中間部分が適度にしなり、タイミングが取りやすい。インパクトゾーンでは先端部分がしなり戻るので、高弾道が打ちやすく仕上がっている。
『G ドライバー』『G LS TEC ドライバー』と比較すると、明らかに捕まりが良い。Gシリーズでドローを打ちたい、捕まった球を打ちたい人は、この『G SF TEC ドライバー』はイメージ通りの弾道が打ちやすい。ヘッドの重さも日本人好みで、飛距離も効率良く稼げるドライバーだ。