ワンレングスイーデルゴルフ シングルレングスアイアン SLS-01
打ってみると?(弾道は)
試打クラブに装着されるシャフトは、専用カーボンシャフト「PADERSON KINETX」の20。メーカー側はRフレックス相当と表記しているが、ワッグルするとシャフトのしなりはほとんど感じられず、かなりしっかりしている。カーボンだが、しなり量はかなり控えめだ。
7番アイアンから打ってみた。シャフトが硬くてしなりが少ないからか、1発目はハーフトップ気味。シャフトの挙動を確認した2発目からはいい感じでとらえてやや高めの弾道。中空構造の影響もあって、打感は非常にソフトで、アイアンというよりは、アイアン型ユーティリティを打っているような軟らかい感触が手に伝わる。
そして、感じられるのはバウンス角の大きさ。7番で12度というのは、市販アイアンの中でもバウンス角がかなり大きい。この影響でダウンブローにヘッドを入れやすく、ソールがうまく地面とコンタクトする。ヘッドが小さいので視覚的には難しく感じるが、ソールの跳ね上がりが強いので、ダフりのミスに対する強さを感じるアイアンである。
続いてPWに持ち替えてみると7番と同じ長さがあるので、普段使っているPWよりも1.5インチ長く、アドレスすると違和感が少なからずある。シンプルにアドレスできるメリットはあるが、普段と違い、PWなのに長いクラブを使っている感覚が抜けきれないのだ。普段のPWでのショットよりも弾道が高くなる。
続いて5番に持ち替えると、アドレス時に当然ながらクラブが短く感じる。弾道は明らかに低くなっている。トータルの飛距離は普段の5番と同じぐらい出ているが、ボールが高く上がりにくい分キャリーが減って、ランが増える弾道になった。
PWが7番の長さということに比べると、5番が7番の長さというのは、違和感が少なく安心感が増す。ロングアイアンやミドルアイアンが苦手な人には、クラブが短い方が打ちやすく感じるし、ミスも減らせるだろう。
ほかに印象に残ったのは、スピン量のコントロールのしやすさ。多少芯を外してもスピン量が大きく変わらないから、前後のミスが出にくい。
7番アイアンで弾道計測してみると、打ち出し角が19度前後で、スピン量は5000~5800回転。ロフト角が33度あるわりに打出しが低めなのは、バウンス角の大きさが影響している。7番にしてはスピン量がやや少ないのは、スイートスポット付近でとらえていることが影響しているのだろう。いい感じでとらえると、グリーン落下後、少しランが出る弾道を打てる。
ソールの形状はフラットでハイバウンス。ソール幅は広くはないが、インパクト時の接地面積が広い。ヒール側のバウンス角もしっかりついているので、払って打つよりもダウンブローにヘッドを入れたくなるアイアンである。
ヘッドが小ぶりなので操作性は見た目通り高く、インからヘッドを入れればドロー、アウトサイドからインに入れるとフェードが簡単に打てる。
シングルレングスアイアンは、どの番手でも同じアドレスができる。弾道の高さが通常とは異なるが、番手間の飛距離差もちゃんと出る。従来の常識にとらわれず、すべての番手を同じイメージでスイングしたいゴルファーにとっては、期待に応えてくれるアイアンである。
ワンレングス 記事一覧
- 2017-08-01イーデルゴルフ シングルレングスアイアン SLS-01
- 2017-07-10「番手別ヘッド設計で5番が打ちやすい」コブラ キング F7 ワンレングス アイアン
- 2017-06-16アベレージ向けに開発されたワンレングスを限定発売
- 2017-05-31「“7番”だけで18ホールまわったらどうなる!?」 素朴な疑問を徹底解明
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