マーク金井の試打インプレッション

ハードヒッターなら鬼に金棒「テーラーメイド M3 440 ドライバー」

2018/04/17 05:00

打ってみると?

試打クラブはロフト角9度で、装着するシャフトは純正「KUROKAGE TM5」のSフレックス。ワッグルするとシャフトの手元が硬めで中間が少ししなる。純正Sシャフトにしては硬めの部類である。

ノーマルポジションだと、フェースが右を向く。「M3 460」と同じく、このドライバーもニュートラルポジションではフッカー好みの顔つきだ。加えてリアルロフト角が少ないので、アドレスするとやさしさよりもハードな印象を受ける。

早速打ってみた。「スパン」と乾いたインパクト音とともに、ボールはやや右に飛び出し、そのまま真っ直ぐな弾道。「M3 460」に比べると、わずかではあるがつかまりにくい。重心が少し浅いからだと思うが「M3 440」の方が左へのミスが出にくく感じる。

弾道はというと、低めに飛び出して低スピン弾道。「M3 460」も低スピン弾道がオートマチックに打てるドライバーであるが、こちらはさらにスピンが減った弾道が打てる。ヘッドスピードが45m/sぐらいだと、まれにスピン不足でキャリーが出にくい弾道になった。

続いてわざと打点をずらして打ってみた。トウ側上部で打っても強いフックが出にくく、ヒール側下部で打っても強いスライスにはなりにくい。これは「M3 460」と同じ特性だ。

印象に残ったのが操作性の高さ。基本的には左に行きにくいドライバーであるが、「M3 460」よりも操作性が高い。インサイドからヘッドを入れるとドロー、アウトサイドからカットにヘッドを入れるとスライスとなる。「M3 440」の方がプレーヤーの意思が伝わりやすく、かつ狙い通りの弾道を打ちやすく仕上がっている。

ヘッドスピード46m/sで弾道計測すると、打ち出し角は10~11度でスピン量は2100~2500回転。低めの中弾道で、とにかくスピンが少ない弾道。ティを高くしてアッパーに打たないと高弾道は打てそうもなく、かなりハードな仕上がりと言えるだろう。

「KUROKAGE TM5」のSフレックスは切り返しでシャフト中間部分がしなり、ダウンスイングではしなった分だけしなり戻る。「M4」の純正シャフトに比べると追従性が高いので、自分の意図が伝わりやすくヘッドを操作しやすい。

ヘッドスピードが45m/s以下のゴルファーにとってはボールが上がりづらい怖さがあるが、48m/s以上のハードヒッターが使えば、まさに鬼に金棒。叩きにいってもクラブが吹き上がりを抑えてくれるので、飛距離を効率良く稼げるドライバーである。

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テーラーメイド
ツイストフェース+ヘッドを小ぶりにして操作性を追求
発売日:2018/02/16 参考価格: 77,760円