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飛びの性能とミスへのやさしさ「タイトリスト TS2 ドライバー」

打ってみると?

試打クラブはロフト角10.5度、シャフトは純正「タイトリスト スピーダー 519 エボリューション」のSフレックス。シャフトはワッグルすると中間から先端部分がしなる。

まずはやや軽めにスイングしてみた。「シュパーン」とソフトな金属音とともにボールは飛び出した。前作「917」もインパクト音が低めだったが、この「TS2」も音は低め。フルチタンヘッドだが、クラウン部分がかなり薄肉になったことで、手応えが非常にソフトになっている。

弾道は伸びのある中弾道で、ボール初速もしっかり出ている。ストレートに打つつもりでスイングしたら、イメージ通りのストレート弾道。見た目はつかまりが良さそうであるが、オープンフェースの影響でそれほどつかまらない。重心が長くて深いのが手に伝わり、ヘッドの操作性は高くなく、直進性の高い弾道を打ちやすい。

慣性モーメントの大きさを感じさせるヘッドの挙動を考えると、スライサーがドローを打てるほどつかまるクラブではない。どちらかと言うと、フッカーが左へのミスを気にせず気持ち良く振り抜けるクラブである。

ヘッドスピードを45m/s前後で弾道計測してみると、打ち出し角は12度前後で、スピン量は2400~2800回転。重心を深くしつつも低重心化が図られており、前作の「917シリーズ」に比べると、ややスピンの少ない弾道を打ちやすい。

印象に残ったのがスイートエリアの広さ。多少芯を外してもヘッドがぶれにくく、かつボール初速もしっかり出ている。ミスの許容範囲が広いので、安定したキャリーが出る。半面、ヘッドの操作性は高くないので、意図的に球筋を打ち分けるのが難しいドライバーでもある。

「タイトリスト スピーダー 519 エボリューション」は、切り返しでシャフトの中間部分がしなり、ダウンからインパクトにかけて先端がスピーディーにしなり戻る。スピーダーらしい先中調子で、つかまりを意識して設計されている。

前作よりも直進性が高く、スピンを減らして飛距離アップにフォーカスして設計されていることが明確に手に伝わるドライバーだ。飛びの性能に加えて、ミスに対するやさしさを求める人にとっては、非常に満足度が高いドライバーである。

クラブを計測してみると?
タイトリスト
発売日:2018/09/28 参考価格: 77,760円

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