打ってみると？

試打クラブはロフト角14.5度で、装着されているシャフトは純正の「ALTA J CB RED」のSフレックス。

アドレスするとフェースはピシッと目標を向く。そしてピンならではのヘッドの据わり。一般的なフェアウェイウッド（以下、FW）はリーディングエッジが少し浮いた感じになるのだが、この「G410 FW」は浮き上がりが非常に少ない。リーディングエッジがピタッと地面にくっつくような感じになる。

ワッグルすると手元側がしっかりしており、中間から先端がしなる。シャフト全体の硬さは純正シャフトの中では硬めの仕上がりだ。

さっそく打ってみた。まず感じたのが、フェースの弾き感の強さ。体感的には「G410 PLUS ドライバー」（チタン素材）よりもインパクト音は高音で鋭く、弾き感も強い。前作よりもボール初速が出ているのがはっきりと分かる。

ロフト角の割にボールは高めに打ち出され、スピンも適度に入るので、高弾道でキャリーが出る。続けて3発ほど打ったが、いずれもボールはFWらしい弾道で距離を稼げた。弾道はストレートから軽いフェード弾道だ。

見た目の通り、FWにしては重心距離が長く感じ、直進性が高い弾道がオートマチックに打てる。半面、ドローを打ちにいっても左に曲がる度合いが少ない。フェードを打ちにいっても強くは曲がらない。ドライバーと同様にFWも球を意図的に曲げにくいクラブである。

ヘッドスピードを43m/sまで上げて弾道計測すると、打ち出し角は11.5度前後で、スピン量は3100～3400回転。吹け上がる一歩手前ぐらいスピン量が確保でき、FWらしいフワッと浮いた弾道が打ちやすくチューニングされている。地面から打っても、低めのティアップをしても高弾道が打てる3Wだ。

「ALTA J CB RED」は切り返しでシャフト中間部分がしなり、ダウンスイングではしなった分だけしなり戻る。ドライバー同様、FWでも手元の剛性が高い中調子のシャフトで、しなりの挙動に癖がない。

前作「G400」の3Wに比べると、インパクト音がさらに高くなり、かつ弾き感が増している。操作性よりも直進性を求めるゴルファー、3Wでも飛距離を稼ぎたいゴルファーにとっては、大いに期待に応えてくれるクラブである。