宮里藍の最終パットを決めたパター
宮里藍が「エビアン選手権」で現役生活に終止符を打った。日本国内15勝、米国9勝、日本人初の世界ランク1位と、すばらしい成績を挙げたわけだが、宮里の功績はそれだけではない。彼女の活躍により女子ゴルファーが増え、彼女のファッションに影響を受けた人も多かった。それまで一般的ではなかった、サングラスをかけながらのプレースタイルも定着させた。
アマチュアゴルファーのクラブ選びにも大きな影響を与えた宮里だが、なかでも今回注目したいのはパターだ。アマチュアで優勝した2003年9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」以来、ずっと愛用していたのはオデッセイのパターだった。「オデッセイ ホワイトホット2ボールパター」は、その後彼女のトレードマークとなり、2005年の予選会をトップで通過し、米国女子ツアーに参戦した。
「ホワイトホット2ボールパター」は2001年発売。当時の新製品発表会では「こんなおもちゃみたいなパター、誰が使うの?」と、販売店のバイヤーたちの評価はかなり低かったという。しかし発売してみると「アライメントが取りやすい」、「まっすぐ打ちやすい」と評判になり、大ヒット。その後の大型マレットパターの先駆けモデルとなったのだ。
発売から16年が経過し、初代の「ホワイトホット2ボールパター」は、中古ショップでもなかなか見かけなくなった。特に程度の良いものを見つけるのは、かなり困難だ。しかし2ボールという形状はオデッセイのパターでは定番化していて、さまざまなインサートで発売されているので、自分のフィーリングに合う2ボールパターを探すことはできる。
宮里藍は「オデッセイ ホワイトホット XG TERON」をエースパターにしていた時期があったが、最後の試合では「ホワイトホット2ボールパター」を手にしていた。最後のパットを決めた彼女の姿と功績を、日本のゴルフファンは決して忘れないだろう。
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