西川みさと「決してやさしくはない」

―率直な印象は？
「タイトリスト『T300 アイアン』は、Tシリーズで一番やさしいモデルとされていますが、私にとっては、決してやさしくはないように感じました」

―やさしくない…？
「はい。『T100 アイアン』『T200 アイアン』と比べてヘッドが大きい分、見た目はやさしく見えるのですが、実際はしっかり打たないといけないアイアンなのかもしれません。打感が硬めで、スピン量もそれほど入っていない印象だったので、飛距離性能は他の2モデルより上かもしれませんが、ちゃんと打ち込んでいかないとボールが飛んでくれないように感じます」

―飛距離性能は上？
「低スピンの球が出ている印象だったのですが、実際のトラックマンの数字を見ると、予想よりも入っていなかったので、前に前に飛ぶ要素は含まれています。ただ、“飛び系”と呼べるほどの飛距離性能ではない気がしました」

―程よい飛び？
「そうですね。それほど飛距離を稼ぐというタイプではない気がします。オートマチックなアイアンというよりも、操作できる要素が含まれたマニュアル的の中ではやさしいという印象です」

―縦の距離がブレないコンセプトは？
「正直、あまり感じられなかったです。私くらいのHS（平均35～36m/s）では実感できないのかもしれません…」

―構えやすさは？
「ウーン…、構えやすく感じるほどではなかったです。グースがあまり入っていなかったせいか、十分なやさしさを感じることはできませんでした」

―どのような人向き？
「小ぶりなヘッドが苦手な男性ゴルファーに良いと思います。女性ゴルファーにとっては、アスリートな人でも使いこなすには厳しいかなー…。平均的な男性ゴルファーのHSがあって、構えた時に程よい安心感をもちたい、という人に最適ではないでしょうか」

※ロフト角:29度(7I)、シャフト:「タイトリスト クロカゲ 60(硬さS）」

西川みさと（42）
HS40m/s未満の技巧派プロ。1998年「日本女子学生選手権」優勝。2002年にプロ転向後、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで活躍。身長159cm。

• 1WのHS40m/s台・筒康博の場合
• 1WのHS50m/s台・万振りマンの場合