筒康博「高さを伴いながら飛ぶ」

―率直な印象は？
「タイトリスト『T300 アイアン』は、高さを伴いながら距離も出してくれるモデルという印象でした」

―高さを伴う？
「はい。僕はアイアンは高さが出ないといけないクラブだと思っています。飛距離よりも高さを重視しているのですが、そんな考えの僕でも飛距離が出れば、やはり気持ちは良いもの。本分である高さを十分出してくれながら、飛距離でもうれしい気持ちにさせてくれるモデルですね」

―見た目の印象は？
「大型ヘッドにありがちな、いわゆる強いグースネックではないので、すんなりと構えやすかったです。サイズは大きいけれど、つかまりすぎない。出球は分厚いけれど、ソールの抜けが良い。バランスのとれた扱いやすいアイアンです」

―では“飛び系”ではない？
「そうですね。距離が出る“飛び系”アイアンというよりは、高さが出る“ビッグ・キャリー”アイアンという感じ（笑）。風の影響を受けにくく、高さが出せて、ボールが落ちてくるまでの滞空時間が長い。とても気持ちの良い弾道を生むアイアンです」

―セットで買いですか？
「もちろんセットで購入するのもおすすめですが、ユーティリティ（以下UT）代わりとして、単品でロングアイアンだけ購入するのも、アリだと思います。自分に最適のUTが見つかっていない人や、アイアン型UTが好きな人は、3番、4番あたりを単品で買うことをおすすめします」

―どのような人向き？
「もちろんタイトリストファンの人に最適だと思いますが、サイズが大きいアイアンが苦手という人にも、ぜひ一度試してみてほしいモデルです。安心感をもてながら、引っかけのミスが出ない、中級者から上級者まで幅広く使えるアイアン。それと（先述した）UT代わりの単品をお探しの人向きです」

※ロフト角:29度(7I)、シャフト:「NSプロ 950GH neo(硬さS）」

筒康博（47）
変幻自在に球を操るクラブフィッター。クラブフィッティング＆レッスンスタジオ「PCM Labo」総合コーチ。プロアマ問わず7万人以上のゴルファーにアドバイス経験をもつ。身長168cm。

• 1WのHS30m/s台・西川みさとの場合
• 1WのHS50m/s台・万振りマンの場合