今回のRSはマジでヤバい!ボール初速「70m/s」超え連発 プロギア「RS」
プロギア RS ドライバーを筒康博が試打「初速感は歴代トップクラス」
新機能「X」が追加したギリギリヘッド ご意見番クラブフィッターの評価は!?
プロギア RS ドライバーをご意見番クラブフィッターが試打したら…【筒康博】
過去の初速性能と強弾道にやさしさをプラスしたプロギア新「RS」シリーズ。これまで以上のギリギリな初速性能を追求した上に、新たに開発した「X(クロス)カートリッジ」によって弾道調整幅を4方向に拡大し、より多様な弾道調整が可能となった。そんな同社自信作を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ご意見番クラブフィッター・筒康博がスタンダードモデル「RS ドライバー」の試打評価を行った。
「エッジの効いたフィーリング どことなくシャローな見た目」
―率直な印象は?
「同シリーズは、これまで“ギリギリ”の反発係数の高さをアピールしてきましたが、今までの歴代モデルと比べても球離れの速さ、初速感はトップクラスに入る気がします。もちろん数字はルール適合の範囲ですが、インパクトで当たってすぐにボールが飛び出す感覚がとにかく速い印象。他社モデルと比べても、かなりエッジの効いたフィーリングだと感じます」
―エッジが効いている…?
「はい。打感が硬いというのとはちょっと違い、インパクト時の瞬間にすごく弾いているというか、すごく球持ちの時間が短く、初速が出ている感じがします。その分、芯を外したり、フェースターンのタイミングが少しでも合わないときには、そのまま真っすぐ飛んでいってしまうミスが出てしまう。使用シャフトがやわらかく感じられたり、少しでも軽いものを合わせてしまうと、結果が悪く出てしまう。シャフトの良し悪しが如実に表れるヘッドだと感じました。もちろん直進性は高いですが、インパクトできれいにスクエアにフェースを戻せないと、そのまま真っすぐ飛び出し、はっきりしたミスとなってしまう危険を感じました」
―見た目の評価は?
「構えたときのスクエア感と投影面積はオーソドックスですが、ヘッドの高さがシャロー(上下の厚みが薄い)に見えます。構造は後方が高めのハイバックですが、ヘッドの一番膨らんでいる部分が他社モデルより後方に位置していて、全体の高さを低く見せています。実測では、それほど低くはないかもしれませんが、なんとなくシャローに見える形状で、ボールの上げやすさをさり気なく演出したシルエット。ティを低めにセットする人のほうが構えやすく感じられると思います」
―兄弟モデル「MAX」「F」と比べると?
「3機種の中では『MAX』が一番振りやすかったです。重心角の違いなのか、高慣性モーメントでオートマチックな感覚があり、構えたときの投影面積が大きい。ただ、『F』も含めて3機種とも、同社RSシリーズを長年使った人ではない限り、機種間の差を感じることは難しいでしょう。それほど性能は似ていて3機種ともソリッドな弾き感と個性的な打感は尖っています。が、実際に打ったときに感じた弾道や球質が尖っているというわけではなく、性能面の変化は前作までの流れを継承した正統進化といえます」
―新テクノロジー「X(クロス)カートリッジ」の印象は?
「シャフトとヘッド側の軸がズレる構造によってスイートエリアが広くなる(通常構造よりスリーブが邪魔せず、ヒール側のエリアが広くなる)は、正直、明確には実感できませんでした。表面は見えずに隠してあるテクノロジーなので、試打してすぐに把握できる機能ではないでしょう。ただ、ヒール寄りと真ん中でヒットしたときに、弾き感や打感の差は感じなかったので、広いエリアで反発係数を高めていることは事実だと思います。実際にゴルフ場で使って意外と前に飛んだ、意外と芯を外したときの飛距離が落ちなかった、という感想につながるテクノロジーではないでしょうか」
―どのような人向き?
「同社ファン、特に反発係数ギリギリというフレーズが心に刺さるゴルファー向けになるでしょうか。ギア情報に常にアンテナを張り、感度の高い人は一度試してほしいシリーズです。中でも今作と『F』は、前作までの流れをしっかり引き継いでいるので、過去モデルのファンがメインターゲットになると思われます。『MAX』は、比較的に他社の高慣性モーメントモデルと近い性能で、一般的にオートマチックな性能を求めている人にもリーチした存在。同社は頻繁に全国の練習場で試打会を催していますので、見かけたときにはぜひ3本とも試してみてはいかがでしょうか」
刺さる人と刺さらない人が分かれそう 筒はやや辛口【総合評価3.9点】
【飛距離】4.5
【打 感】3.5
【寛容性】4.0
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:TENSEI FOR PRGR(硬さS/M43)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋
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