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初代M1からM6まで歴代Mシリーズを一気試打

2019/04/17 11:45

MからMへ ドライバー乗り換えに落とし穴?

左から新モデル順/2019年2月発売のM5/M6から、15年12月発売の初代M1まで

2015年に発売された「初代M1」以降、常に注目を集めてきたテーラーメイドのMシリーズ。超人気シリーズだけに、アマチュアゴルファーの中でもシリーズ内で乗り換えを行う人が少なくない。だが、同シリーズだからといって、まったく同じ特徴と言えるのだろうか!? 人気クラフトマン・鹿又芳典氏に歴代Mシリーズ8本を一気に試打してもらった。

弾道計測器GC2にて測定
各モデル5球ずつの平均値を算出

「2代目M1/M2」と「M3/M4」は完全に別もの!

「シリーズの流れがここで分断できます」と鹿又氏

―全モデルを打った感想は?
「初代の『M1/M2』は完全にツアーモデルだと感じました。特に『M1』はミスヒットにシビアでしたし、完全に上級者向けのモデル。『M2』もつかまりすぎないという意味では名器でしたが、決してやさしいモデルではないと思います。2代目の『M1/M2』も少しやさしさはプラスされていますが、ツアーモデルの印象は継続されていますね」(鹿又、以下同)

ツイストフェースがMシリーズを変えた

ツイストがそこまで影響大だったとは…

「シリーズの印象がガラリと変わったと言えるのが、『M3/M4』の時です。一気に飛距離性能も上がり、ミスヒットに強くなっています。新作『M5/M6』も『M3/M4』の進化版で同じ路線と言えます。『初代M1/M2』と『2代目
M1/M2』がツアーモデル、『M3/M4』と『M5/M6』でやさしく飛ぶ路線にシフトしていったと感じますね」

テクノロジー主体からプレーヤー目線へ

M3の発表時に公開されたツイストフェースを紹介した図

「『M3/M4』で大きく変わったのは、ミスヒット時でも球が曲がりにくくなったことです。初搭載されたツイストフェースの効果が大きいと思われます。それまで最新技術や素材などテクノロジー分野から開発されたものが多かったのですが、テーラーメイドが約50万発のゴルファーの打点を分析し、プレーヤー目線で開発したことで、よりやさしさを感じるモデルになったと思われます」

M5とM6はターゲット層が近い

例年になく偶数モデル(M6)に性能が近づいた奇数モデルM5

―奇数モデルと偶数モデルの変化は?
「『初代M1/M2』の頃は『M1』がハードで、『M2』が少しやさしいという印象で、明確な違いがありました。それが徐々に奇数モデルの『M1』が『M3』『M5』とやさしく進化していくことで、偶数モデルに近づいたと思います。偶数モデルもやさしくなっていますが、奇数モデルが急激にやさしくなっているので、新作の『M5』と『M6』はターゲット層がかなり近くなったと言えるでしょう」

名器でも最新モデルには敵わない

試打結果ではそれほど差はなかったが…

―「初代M2」がいまだに名器と呼ばれているが…
「中古市場でもまだ人気が高い『初代M2』は、私も歴史に残る名器だと思っていました。でも、改めて打ち比べると、新作の『M6』のほうが直進性が高く、ミスヒットへの寛容性が高かったです。当時はすごい飛ぶと思っていた『M2』でしたが、『M6』に比べると飛びませんね…。そういう意味では、新モデルになるにつれて進化を続けていることは間違いないと思います」

中古または新作M5/M6を購入する際の参考に

撮影協力/ジャパンゴルフスクール

■ 鹿又芳典(かのまた・よしのり) プロフィール

豊富なギア知識と年間2000本以上にも及ぶ試打経験を生かし、クラブフィッターとして数多くのゴルフ媒体で活躍中。ゴルフショップ マジック主宰。

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